玄米は健康や美容にいいって聞いたことはあるけど、味にクセがありそうだし、続けられるかわからないな、と思っていませんか?
玄米は「完全食」とも言われるほど栄養満点で、健康維持だけでなく、美肌やダイエットのサポートもしてくれる有能な食品なんです!
ここでは玄米で、美容にどんな効果が得られるのかや、続けやすい方法などを説明していきます。
玄米とは
玄米は、収穫した稲からもみ殻だけを取り除いた状態のものを指します。
私たちがよく口にする白米は、玄米からさらに果皮、胚芽、ぬかを取り除いたものです。
玄米から白米にする際に取り除かれる胚芽やぬかは、お米の中で1番栄養素が含まれている場所と言われています。
なので、玄米は栄養価が高く健康や美容に効果があると言われています。
白米との違い
玄米は白米と比べ、食物繊維は約6倍、ミネラルのマグネシウムは約5倍、ビタミンEは約12倍と圧倒的に栄養素が豊富です。
玄米はダイエットにも効果が期待できると言われていることもあり、ヘルシーなイメージがありませんか?
しかし、玄米と白米のカロリーや糖質量はあまり変わらないんです。
玄米ごはん茶碗一杯(150g)は、228kcal、糖質51.3g、同量の白米は234kcl、糖質53.4gです。
若干玄米の方が低いですが、比べてみても玄米が特別低カロリー・低糖質というわけではありませんよね。
栄養価が高いことや、歯ごたえがあり消化吸収がゆっくりなので満腹感が続くなどの理由でダイエットに効果的だと言われています。
また、白米と違って色は茶色で、炊き上がりは穀物特有の独特な香りがすることもあり、苦手だと感じる場合もあるそうです。
玄米の美容効果
玄米に含まれる豊富な栄養素には、美容に効果があるものがたくさんあります!
皮膚の健康を保ち美肌を作る!
玄米に含まれるビタミンB1をはじめとしたビタミンB群は、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。
また、代謝を促しターンオーバーが整うことで、肌荒れの予防や改善にもなります。
疲労回復の効果もあり、健康的な美肌を作ってくれますよ。
老化防止で若々しい肌に!
玄米は老化防止にも効果があります。
「若返りのビタミン」とも言われるビタミンEが豊富で、お肌の土台づくりやトラブル改善などの作用が期待できます。
ビタミンEの他にも、フィチン酸、フェルラ酸、γ-オリザノールなど抗酸化作用を持つ成分が豊富に含まれており、老化の原因となる肌の酸化を防いでくれます。
しわやしみ、たるみやくすみなどの予防や改善にも効果がありますよ。
腸内環境を整えて肌トラブル防止!
玄米は、善玉菌のエサになり腸内環境を整える効果が期待できる水溶性食物繊維と、
腸を刺激し便通を助ける効果が期待できる不溶性食物繊維のどちらも含んでいます。
腸内環境が整うことで、肌荒れを予防し、体の内側から美肌をサポートしてくれます。
玄米の選び方
様々な美容効果が期待できる玄米。
毎日の食事に取り入れたくなってきたのではないですか?
早速、玄米を選ぶ時に注意したいポイントが紹介していきます。
玄米の種類
玄米は、構造の違いや銘柄によってたくさんの種類が販売されています。
種類によって、食感や味が違うので、継続するためにもあなたが美味しいと思える玄米を選んで下さいね。
構造の違い
玄米の構造の違いによって、発芽玄米やロウカット米、低アミロース米、分つき米に分けられます。
発芽玄米
発芽玄米は玄米をわずかに発芽させたもので、芽が少し出ている玄米です。
玄米よりも栄養がぎゅっと凝縮しているだけでなく、旨味があって玄米そのものよりも柔らかいので、食べやすいです。
玄米のように長い浸水時間も必要ないため、手間もかからず、玄米と白米のいいとこ取りをしたのが「発芽玄米」とも言われています。
ロウカット米
ロウカット米は玄米の保水性を邪魔しているロウ層という部分だけを取り除いていたものです。
玄米の栄養はそのままにふっくらと柔らかい食感に炊き上がるので、白米のように食べやすいです。
ロウ層を取り除くと吸水力があがるため、短い浸水時間でもおいしく炊きあげることができます。
低アミロース玄米
低アミロース米はうるち米ともち米の間の特性を持ったお米です。
お米の粘りは「アミロース」の割合が低いほど強く、モチモチとした食感になります。
低アミロース米は粘りがあり、冷めても固くなりなりづらいのでパサつきやすい玄米食に向いていると言われています。
分づき米
分づき米は、3分づき・5分づき・7分づきに分けられ、玄米のぬかや胚を一定量除去したものです。
数字が大きくなるほど白米に近くなり、柔らかさや食べやすさが増します。
玄米に初めて挑戦するという場合にはおすすめですよ。
銘柄の違い
お米にはたくさんの種類がありますよね。
種類によって甘みが強く味がしっかりしているもの、おかずに合う淡白な味のもの、粘りが強いものなどあじ、食感など様々です。
いつも食べている銘柄が決まっている場合には、そのお米の玄米から始めているのがいいかもしれません。
「銘柄にこだわりがない」という場合は、低アミロース米のゆめぴりかやミルキークイーンがおすすめですよ。
柔らかくモチモチとした食感で甘みもあって食べやすいのが特徴です。
無農薬のものを選ぶ
胚やぬかの層には残留農薬が溜まりやすいと言われています。
たっぷり農薬含まれる玄米を美容のために食べるのは少し気が引けますよね。
農薬や化学肥料を使用せずに作られたものもありますので、気になる場合は特別栽培農産物や有機栽培の表記があるものを選ぶようにしましょう。
特別栽培農産物は、農産物を生産している地域の慣行レベルに対して、節減対象農薬の使用回数と化学肥料の窒素成分量が50%以下の状態で栽培されたものです。
有機栽培とは、化学的に合成した肥料・農薬・遺伝子組み換えの技術を使用しておらず、環境への負荷をできる限り低減している農業のことです。
国が定めた基準を満たせば、有機栽培の証であるJASマークを表記できます。
継続できるものを選ぶ
一日玄米を食べたからといって美容効果を得られるわけではありません。
継続して食べることが大切なので、続けやすい価格帯のものを選ぶようにしましょう。
また、玄米は長い時間浸水する必要があり、白米より炊くのに手間も時間もかかります。
毎日の主食にするとなると面倒になって、継続するのは難しくなりがちですよね。
今は、浸水不要で炊飯器の通常炊飯で炊ける商品や、無洗米の商品など、白米と同じように簡単に炊けるものもあります。
味や食感、農薬の有無だけでなく、価格や手間も考慮して、継続できる玄米を選んでくださいね。
玄米の美味しい炊き方
玄米は、品種を選ぶだけでなく、炊き方のポイントを守ったり、工夫することでさらに美味しくなりますよ。
基本の玄米の炊き方
- 炊く分の玄米をしっかり量る
- 水で2〜3回軽く洗う
- 洗った玄米に1.5倍の水を静かに注ぐ
- 一晩浸して炊飯スイッチをオン
- 炊き上がったら優しくほぐして完成!
玄米はぬかを落とす必要がないため、お米を研ぐ必要はないのですが、表面の汚れを落とすために軽く洗います。
その際に、両手ですくい上げ、軽く擦り合わせるようにもみ洗いすることで、表面に傷が付き、吸水力が上昇してふっくらと炊き上がりますよ。
また、水に浸す前に、玄米1合に対して塩ひとつまみを入れるのもおすすめです。
塩を入れることで水の吸収も促進されますし、玄米に含まれるカリウムの苦味を中和して美味しさを引き出してくれます。
種皮に覆われた玄米は、たっぷりと水を含むのに時間がかかるので、最低でも2〜3時間、できれば一晩は水に浸すのが理想的です。
雑菌の繁殖を防ぐために、夏場は冷蔵庫、涼しい時期は常温で浸水するようにしましょう。
玄米メニューが搭載されている炊飯器なら、玄米も白米と同じように洗米して玄米目盛で水加減するだけで炊くことができます。
お持ちの炊飯器の説明書に従って炊飯して下さいね。
土鍋や圧力鍋を使う炊き方も、意外と簡単なのでお持ちの場合は試してみるのもいいですね。
発芽玄米にする
発芽玄米は、先ほども伝えたように玄米よりも栄養価が高く、甘味や旨味が増して柔らかく食べやすいです。
発芽玄米として販売されているものもありますが、玄米よりも少し割高になります。
少し手間はかかりますが、長時間水に浸すことで、玄米を自分で発芽させることもできますよ。
酵素玄米にする
酵素玄米とは玄米を小豆と塩と一緒に炊き、3~4日程度保温して熟成させた玄米のことで「寝かせ玄米」ともよばれます。
酵素の働きが活性化し、通常の玄米よりもギャバなどの栄養素が高まり、お赤飯のようなモチモチとした食感で食べやすいと言われています。
炊き上げた後に、さらに熟成させるので、時間はかかりますがお持ちの炊飯器でも作ることができます。
玄米が苦手な場合は挑戦してみて下さいね。
白米と混ぜて炊き上げる
いきなり玄米を食べるのは抵抗があったり、味が苦手という場合には、白米に玄米を混ぜたものから始めると違和感がなく食べやすいですよ。
白米2に対して玄米1の割合から始めてみて下さい。
白米と一緒に炊き上げる場合も、浸水時間はしっかり取って下さいね。
また、混ぜご飯やピラフやリゾットなどアレンジして食べるのもおすすめです。
味付けをしたり、カレーと一緒に食べるなど工夫して食べることで、玄米特有の味が苦手な場合でも無理なく続けることができますよ。
おすすめの保存方法
玄米は炊くのに時間がかかることもありますし、家族がいる場合は自分しか食べない、とい場合もありますよね。
そういった場合は、1回の炊飯で多めに炊いて、ラップなどで1食分ずつ冷凍保存するのがおすすめです。
食べたい時に電子レンジで温めるだけで炊きたてのように食べることができますよ。
玄米を食べるときの注意点
玄米は、栄養価が高く美容や健康に効果的な食材だと伝えてきましたが、毎日摂取する上で注意したいポイントがあります。
よく噛んで食べる
玄米の外側には、セルロースという食物繊維の一種でできている、硬い皮があります。
なので、白米よりも噛みごたえがあり、少量で満足しやすいと言われています。
しかし、よく噛まずに食べると、消化するときに胃への負担がかかったり、せっかく含まれている栄養価が吸収できません。
消化不良を起こして、便秘や下痢の原因になってしまう可能性もあります。
硬い皮を柔らかく炊き上げ、しっかり噛んで食べるように意識しましょう。
どんなによく噛んでも、皮が残ってしまう場合もあるので、胃腸が弱い、便秘がちといった場合は控えるようにしましょう。
貧血の場合は注意
玄米に含まれるフィチン酸は、抗酸化作用があり老化防止にもなりますが、
一方で貧血に関係する亜鉛や鉄などのミネラルと結合し体内に吸収されず排出されてしまう可能性があると言われています。
玄米のフィチン酸は、ヌカ中のミネラルと結合していますし、フィチン酸自体、穀物やナッツなどの植物に含まれているので
過剰に心配する必要はありませんが、貧血気味という場合は、
ミネラルが豊富な海藻やほうれん草などの野菜等、ミネラル豊富な食品を合わせて摂るように意識しましょう。
まとめ
玄米はとっても栄養満点で、美容への効果も期待できます!
肌荒れや、老化を防止して健康的な美肌に導いてくれますよ。
種類や銘柄を選び、炊き方に気をつけることで、ふっくらとした美味しい玄米を食べることができます。
よく噛むことを意識して食べるようにして下さいね。
普段の食事の白米を玄米に変えるだけで、手軽に取り入れることができます。
しかし、白米と比べると炊くときに時間と手間がかかってしまいますが、
今は白米と同じように浸水時間不要ですぐ炊飯できるものや無洗米ののものあります。
玄米のパックライスもあるので、面倒な場合は活用してみてもいいですね。
普段の食事に玄米を取り入れて、健康的な美肌を手に入れましょう!