あなたのお子さんは、野菜をなんでもパクパクたべてくれますか?
もしかしたら、ほとんど野菜を食べてくれなくて悩んではいないでしょうか。
私の友達のYさんは4歳の男の子を育てるママで、今まさにその悩みを抱えています。
結婚する前から料理が好きで
「子供が出来たら、たくさん美味しいものをたべさせてあげよう!」
と楽しみにしていたのですが、最近お子さんが食べる野菜の種類が限られてきてしまったそうです。
「野菜は美味しくて栄養がいっぱいなのに、どうして食べないんだろう。
私の料理の仕方が悪いのかな」
と、お子さんの野菜嫌いにどう向き合えば良いかわからなくなってしまったYさん。
お子さんに野菜嫌いを克服させるため、自分の母親に聞いたりネットで色々と検索してみたところ、
なぜ子供の多くが野菜嫌いになるのかがわかりました。
そして、子供には野菜に対する経験値をほんの少しずつ積ませれば良いだけだということがわかり、
前向きな気持ちでお子さんの野菜嫌いに向き合うことが出来る様になったそうです。
この記事ではYさんも実践した、親子で前向きに野菜嫌いへ向き合うことが出来る4つの方法をご紹介します!
そもそもなぜ野菜嫌いになってしまうのか?
子供には栄養満点の食事をたべて、元気で健康に育ってほしいものですよね。
しかしそんな親の気持ちとは裏腹に、子供はなかなか野菜を食べてくれません。
どの野菜でも食べられるというのは、ほんのひと握りの子だけかもしれませんね。
なぜほとんどの子供が、野菜嫌いになってしまうのでしょうか。
野菜の味を本能で避けている
人間の舌には、味蕾(みらい)と呼ばれる、味を感じ取る器官があります。
この味蕾が子供の舌の場合、大人よりもなんと3倍もの数が存在しています。
味には、
- 甘味
- 塩味
- 旨味
- 酸味
- 苦味
の5種類があるのですが、
このうち甘味、塩味、旨味は人間の本能的に炭水化物等の栄養を司る味だと判断します。
しかし酸味は腐敗、苦味は毒であると判断されます。
子供の舌は味蕾が発達しているので、本能的に味を判断してしまうことが多く、苦味や酸味が多い野菜を避けてしまうのです。
つまり、子供が野菜をあまり食べないのは本能からで、人間として当然のことなのです。
見た目と食感を本能で避けている
野菜の色や形、食感が馴染みがなくてイヤ、という子供も多いようです。
子供が嫌いな野菜の代表格である、ピーマンやナス、ゴーヤですが、
どれも色がはっきりとしていて、形もいびつで他の食べ物では馴染みがないものです。
また、しいたけやトマトのように食感が独特なものも嫌われる傾向にあります。
人間は未知のものや初めてみるものを本能的に避ける傾向があるので、これも子供にとっては野菜嫌いになるのは当然のことなのです。
徐々に見慣れたり食べ慣れていくかもしれませんが、それには毎日の食の経験が必要です。
野菜嫌い克服のためにやってはいけないこと
きっと我が子に少しでも野菜を食べさせたいと思い、一生懸命ご飯を作っていますよね。
そんなせっかく作ったご飯を、
「野菜が入ってるからイヤ!」
と食べてくれなかったらとても残念です。
ついつい無理に食べさせたくなってしまうかもしれませんが、そこはぐっと我慢です。
野菜嫌いの克服に向き合ってもらいたければ、こちらも真摯に向き合いましょう。
ここでは子供が野菜を食べない時、親が絶対やってはいけない対応を見ていきます。
野菜が入っていることを隠す
あなたがもし、大好きな人に嘘をつかれたら、その後も嘘をつかれてないかな?と疑ってしまいますよね。
子供からしても、野菜が入っていないと言われて喜んで食べたのに実は入っていたということがわかってしまったら、次も何か入っているかもしれないと疑ってしまいます。
パパママのことをご飯のたびに疑ってしまいますし、そんなことをしていたらせっかくのご飯がおいしくなくなってしまいますよね。
「これにはピーマンが入ってるよ」
と教えてあげて、
「すごいね、一口食べられたね!」
という経験を積んでいけば、次第に野菜を受け入れていくことができるはずです。
食べないことに怒る
野菜を食べなかったからといって、怒ってしまっては逆効果です。
ご飯=野菜=怒られる
これでは本来楽しいはずの家族でのご飯が、まったく楽しくなくなってしまいます。
Yさんは以前、野菜だけを残してしまうお子さんに対してどうしてもイライラしてしまいました。
そこでつい、
「このお野菜食べないと、明日公園にお散歩いかないからね‼︎」
と言ってしまったそうです。
Yさんのお子さんは公園遊びが大好きで、ご飯を食べること自体も大好きでした。
しかしYさんに怒られてからしばらくは、
「ご飯出来たよ」
と声かけしても、なかなか食卓まで来なくなってしまったそうです。
ご飯自体を食べなくなってしまっては意味がないですし、食事の時間は親子で楽しく過ごしたいですよね。
Yさんは、野菜のことでペナルティをつけるような怒り方は二度としないと決めたそうです。
親子で前向きに野菜嫌いに向き合うことが出来る4つの方法
野菜はミネラルやビタミンがとても豊富で、身体の成長に欠かせないものです。
しかしこれまで見てきたように、本能で避けている野菜を子供に食べてもらうのは至難の業のような気がしてきますよね。
野菜嫌いを克服するのに大事なのは、少しずつでも食べられるように経験を積んでいくことです。
では、その経験を積んでもらうために具体的にはどうすれば良いのか、4つの方法を見ていきましょう。
調理方法を工夫する
野菜嫌いのお子さんでも比較的食べてくれやすいのが、
- ポタージュスープ
- ミートソース
- カレー
です。
お子さんによっては野菜が入っていることに気づかないかもしれませんが、
ぜひどんな野菜が入っているか教えてあげましょう。
野菜が入っていても調理方法によっては食べられる、という自信に繋がります。
Yさんのお子さんが特に好きなのがポタージュスープです。
野菜の形状がないので、抵抗なく飲めるようです。
こちらのレシピは色んな野菜が入っていて、レシピを見るだけでも栄養満点なのがわかります。
レシピではジャガイモが使われていますが、さらに甘さのあるカボチャを使ってみても良いかもしれません。
ミートソースとカレーは、どちらも味が濃いめなので野菜のイヤな味がわかりにくいですよね。
形状も微塵切りにしたり、全て野菜のみの無水でつくったり、ある程度工夫ができます。
微塵切りにはフードプロセッサーが便利ですが、
引用元:ブンブンチョッパーDX 8秒で微塵切り 大きめサイズ
このブンブンチョッパーだと、フードプロセッサーより安価ですし、手軽に使うことができます。
大きめの微塵切りから、限りなく細かい微塵切りまで加減が出来るので、お子さんの食べられる大きさに合わせて調整できますね。
さらにこんな便利な商品があります。
coop 国産野菜で作ったなめらかキューブ 5種の緑黄色野菜&根菜
こちらはYさんのお子さんが離乳食を始めた頃から愛用しています。
生後5ヶ月から使える冷凍の離乳食なのですが、リゾットや煮込みうどんを作るときに加えると、野菜のおだしで美味しく簡単に野菜をとることができます。
このように、便利な商品を使って調理方法を工夫してみるのも良いですね。
一緒に家庭菜園に挑戦する
Yさんの実家では小さな家庭菜園をしており、お子さんもおじいちゃんおばあちゃんのお手伝いをするようになりました。
実家の家庭菜園で作った野菜は新鮮で美味しそうに見えるらしく、お子さんは収穫した野菜を少しだけ食べてみようとするとのことです。
自分で育てたり収穫した野菜なら、愛着がわいて食べようという気持ちが出てくるのですね。
畑がなくても、スーパーで売っている豆苗でも良いかもしれません。
豆苗なら一度収穫したあとすぐに伸びてくるので、お子さんにお水を変えるのを手伝ってもらったり収穫をお願いすると良いでしょう。
食卓に出して結果的に食べなかったとしても、それをパパママが食べてくれるところを見て、お子さんは喜びを感じるという経験を得られるはずです。
食べなくても気長に待つ
たとえ食べなくても、気長に野菜を食卓に出し続けることが大切です。
そうすることでだんだんと形や色に慣れ、親が食べるのを見ることで野菜は安全に食べられるものなのだと認識することができます。
例えば、Yさんのお子さんはアスパラの食感と味が嫌いで食べられません。
しかしYさんはアスパラが大好きで、その季節になるとよく食べているのをお子さんも知っています。
アスパラには沢山の調理方法があることもわかっています。
年齢を重ねるごとに、その野菜に関しての思い出や知識が身につき、食の経験になっているのです。
今はまだお子さん本人が食べることが出来なくても、
「アスパラは食べられるもので、お母さんが好きな野菜だ」
という親しみはすでに持っています。
多くの子供が思春期を迎える頃には、自然と沢山の野菜を食べられるようになります。
あとは少しずつ食べられるように気長に待ってみましょう。
いつもと違う環境で食べる
時にはお庭や公園でピクニックをして、その時に少し野菜を勧めてみるのはどうでしょうか。
楽しくて気持ちの良い、いつもとは違う環境で、お子さんも少し前進してみようかな、という気持ちになるかもしれません。
決して無理強いはせず、挑戦するのはたった一口だけでも構いません。
もし食べることが出来たら、大袈裟なくらい褒めてあげましょうね。
きっと楽しい経験としてお子さんの心に残るはずです。
Yさん家族は、おじいちゃんおばあちゃんも交えてピクニックに行ったのですが、
その時にお子さんがお弁当に入っていたレタスを自分から食べることが出来ました!
しかも家族みんなから
「自分から食べられたのすごいね‼︎」
と褒めてもらい、数ヶ月経った今でも嬉しそうに話してくれるそうです。
まとめ
子供が野菜を嫌うのは本能的なもので、人間として当然のことです。
パパママは、お子さんが少しずつでも野菜に慣れ親しんで行けるよう、手助けをしてあげましょう。
そのためには、
- 調理方法を工夫
- 一緒に家庭菜園に挑戦
- 食べなくても気長に待つ
- いつもと違う環境で食べる
この4つの方法をぜひ試してみてください。
本人がなかなか野菜を口にしなくても、パパママととる毎日の食事で、子供は野菜に対する経験値を必ず獲得しています。
「何としても野菜を食べさせないと」
と構えてお子さんにイヤな思いをさせてしまうのではなくて、
「いろんな経験をして、そのうち自分から野菜に手を伸ばしてくれればいいな」
くらいに気を抜いて、出来るだけ前向きな気持ちでいましょうね。