夫の転勤と自分の仕事、どちらを取るか悩んだことはありますか?
愛する夫と共に生活し、それぞれのキャリアを積んでいけたら理想です。
なのに、転勤は容赦なくどちらかの決断を迫ってきます。
多くの女性は自分のキャリアを手放し、夫について行くでしょう。
でもあなたは、ひたむきに努力し築いてきたキャリアを手放したことで、
喪失感を感じているかもしれません。
私の知り合いのTさんもその一人でした。
営業の仕事をしていたのですが、お客様と信頼関係を築いて長いお付き合いができる事に、
とてもやりがいを感じていました。
Tさんの仕事に対する姿勢や人柄が、社内だけでなくお客様からも評判のある人でした。
そんなTさんが結婚と同時に、ご主人の転勤で退職することになりました。
最初は転勤先で仕事を探せばいいやと前向きに考えていたTさんですが、
面接を受ける度に、
「またすぐ転勤になるようじゃ採用は出来ないね」と、
言われてしまいます。
なかなか条件が合わず、働きたいのに働けないという状態が続きました。
Tさんはとりあえず専業主婦をしながら、自分に合った仕事のスタイルを模索することにしたのです。
転勤でついてきたはいいけど、自分のキャリアが途絶えてしまい、
悩んでいるあなたに、自分に合った仕事を見出すきっかけになればと思います。
では、このTさんの話しをもとに打開策をご紹介していきます。
専業主婦だけど仕事がしたい!襲いかかるジレンマ
Tさんは以前の営業の仕事にやりがいを感じていたので、同じ様な職種を探していました。
しかし、地方への転勤であれば、電車やバスは1時間に1~2本という土地は珍しくないです。
車を持つには費用がかかりすぎる。
通勤範囲も限られる。
あらゆる問題が立ちはだかり、求人はたくさんあるのに
Tさんが働ける条件がないという状態でした。
「まずはコンビニやスーパーで働き、とりあえず何かしたいと思った時の資金をためておこう。」
こうも考えたけど、本当にやりたい仕事ではないので、なんだか煮え切らない思いが消えなかったそうです。
そんな気持ちを抱えながらも、仕事が忙しいご主人を気遣い、
ご主人の負担が軽くなるように、疲れが癒えるようにと、
家のこと、身の回りの事を一生懸命にこなしました。
新しい環境に馴染もうと努力していましたが、
自分が選んだ道とはいえ、本心は今の生活に納得できていませんでした。
専業主婦は何かと気を遣うことが多く、決して暇すぎたり、ラクではないのに
何もしていない、怠けているような劣等感を感じます。
「何かしなきゃ。仕事しなきゃ。」と焦ってしまうのです。
またSNSなどで友人の近況を見ると、出産を経て社会復帰をしたり、
以前の自分のように生き生きと活躍している姿を見ては、
「戻る場所・働ける場所があっていいね。」と卑屈になってしまっていたそうです。
しかしそれは、本来あるべき姿、自分が活躍できる方法を認識できているから
感じられる感情なのだと思います。
専業主婦としてきちんと役割をこなしていても、それとは別に
「どんな場所でもどんな立場でも、やりがいをもって仕事がしたい!」という
熱い思いがあなたの中でくすぶっていませんか?
自分のスタイルに合う職業の模索
悩んでいても仕方ないので、Tさんは営業とは別にどんな職業があるのか調べました。
Tさんの条件は
・転勤があっても続けられる
・時間や場所に縛られないで自分のペースでできる
・家庭との両立が負担なくできる
・誰かの役に立てて喜ばれる
・自分らしさを表現できて心から楽しめる
これらの条件から調べると、クラウドソーシングの
・データ入力などのパソコン作業
・ファッションサイトの商品の発送業務
・プログラミング
などの求人が多くありました。
探せば出てくるのですが、どれもTさんにしっくりこなかったようです。
なぜなら、上記の仕事は事務作業のように決められた仕事をこなしたり、
プログラミングは専門知識がないとできないので、ハードルが高すぎるように感じました。
「どちらも自分らしく、心から楽しむことは難しそう…。」
反対にとても面白い仕事も見つけました。
タイムチケット | 自分の空き時間を30分単位で売買するというもの。
WEB制作などの技術系から恋愛相談、なんでもやります!という ないジャンルはないくらい内容が豊富。 |
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ストアカ |
オンライン講座を1,000円程度で、1回からの利用ができる。
内容が細分化されているので、自分が身に着けたいスキルを部分的に効率よく学ぶことができる。 ストアカ講師になる為の講座もあるので、努力次第で自分の講座を持てるようになる。 |
minne |
オリジナルのハンドメイド商品を売ることができる。
小物だけでなく、テーブルや、実店舗のパンやケーキまで売られている。 実際に店舗があったり、すでに職人として活躍している方の作品が多いのでクオリティが高い印象。 |
メルカリ | 不用品の売買という印象が強いが、ハンドメイドのカテゴリーがあるので、まずは力試しで売ってみることができる。
初心者向け。 |
このような仕事であれば、自分の特技やちょっとした空き時間を
有効活用できて喜んでもらえそうです。
Tさんは、もともと手芸が趣味だったので、ハンドメイドをしっかり習ってみようと思いました。
まず、ストアカで試しに講座を受けてみることに。
習い事のように月に何回も通う必要がなく、
自分が欲しいスキルを、部分的に効率よく学ぶことができることに魅力を感じました。
そして、作った作品をメルカリで売ってみたところ、
意外にもすぐ売れてしまいました。
また、メルカリでは値段交渉ができるので、購入者が自分の作品をどのくらいの価値で判断しているのかもわかりました。
しばらく、自分が作りたいものを作っては売ってみる。
売れなかったものはなぜ売れないのか、研究を重ねて
写真の撮り方や、商品説明の書き方の工夫が必要なことにも気付きました。
必要があれば、ストアカの講座で学ぶという工程を繰り返し、
徐々に売り上げを伸ばしていきました。
Tさんのように、なかなか採用されないから妥協してしまうのではなく、
”自分はこんな仕事がしたいという思いを明確にする”ことで、
あなたの条件に合う仕事が絞られてきます。
すでにできていたことにプラスアルファで、あともう少し知識や技術を身に着ければ、
格段にレベルを上げられることがあります。
未経験の知識を身に着けるのも素晴らしい事ですが、
自分の中で”できて当たり前になっていることをさらに磨く”ことも、自分に合ったスタイルを確立していく近道に感じませんか?
今の時代は自分で職業を作ることもできる
Tさんは、「起業ができるのは、特別な技術を持っている人だけ。」
「それ以外の人は会社に雇ってもらい、与えられた仕事をこなして、
給料をもらうのが当たり前」だと思っていました。
その考えは、ハンドメイドの売り上げが伸びるにつれ、無くなっていきました。
ある程度自信がついてきて、実際にお客様と顔を合わせて商品を売ってみたいと思うようになり、
地域のワークショップに出店してみることにしました。
事前にSNSで宣伝をしたりできる準備はしておいたので、
SNSを見てきてくれるお客様もいました。
やはりネットだけのやり取りだけでは感じにくい、人の温かさや繋がりを感じられ、
とても感動したそうです。
よく考えてみると、自分が学生時代にはなかった職業が今はたくさんあります。
ゲーム実況やドローン操縦士、
○○コンサルタントや○○アドバイザーなどずっと前からあったものでも、
さまざまな分野に細分化されてきています。
「えっ、そんなこと!?」と思ってしまうような当たり前が、
他人からしてみれば立派な特技であり、それを職業にできる時代になってきています。
Tさんは、「喪失感や焦りで苦しくても、妥協せず模索し続けた過去が、とても価値のある時間だった」と思えたそうです。
この経験を、タイムチケットで同じ様に悩んでいる方たちの相談に乗りアドバイスをすれば、
”人生相談アドバイザー”として、これだけでもう収入を得ることができてしまいます。
あなたも、「えっ、そんなこと!?」と思ってしまうような特技を、持っているはずです。
こんなの仕事にできるわけがないと、決めつけてしまう前に、
その特技を仕事にしている人を調べると、必ず自分の理想を実現させている人がいます。
その人をビジネスモデルにして、真似したり、できそうなことから始めれば、
あなたの途絶えかけたキャリアを繋ぐことができます。
まとめ
最終的にTさんは、得意な手芸でフリマアプリでの販売から始め、
地域のワークショップに参加したことでファンができ、
自分の作品を売ることで収入を得ることができるようになりました。
あなたの生活スタイルに合った仕事を見出すコツは、
・仕事が見つからなくて、落ち込んでしまっても、今できることに真剣に取り組む
・今までやってきた似たような条件だけに焦点を当てず、
当たり前にできている何気ない特技は何か、少しの努力でできる領域にも焦点を当ててみる
・改めてどんなスキルが求められているのかを調べたり、自分の目標に合ったビジネスモデルをできる範囲で真似てみる
蝶はさなぎの中で、どのような変化が起きているか知っていますか?
さなぎの中ではいもむしの体が一度ドロドロに溶けて、新たに蝶の体が作られて飛べるようになるのです。
体がドロドロに溶けるのを想像すると、苦しそう・痛そうではありませんか?
”飛べるようになるけどまだ飛べない”状態を、”働けるようになるけどまだ働けない”に
置き換えて考えてみてください。
何も出来ていないと焦りや劣等感を感じながらも、妥協せず模索し続けた時間は
さなぎの中で、もがきながら準備をしている期間であるということ。
羽が生えて飛ぶことができるように、今できることに取り組んだ経験は、
あなたが活躍するためのツールになる。
あなたは来るべきタイミングで、固定観念に囚われていた自分を脱いで、新しい自分で社会に飛び出していけると信じてください。