レモンを食べると、体にいいとよく聞きますよね。
レモンには、一体どんな効果があるのかと思いませんか?
レモンを食べるといいことばかりですが、調理するときに注意してほしい点があります。
一緒に食べると効果的な組み合わせとおすすめのレシピもご紹介しますので、ぜひ食卓に取り入れてみてください。
レモンに含まれる栄養素と5つの効果
レモンには、ビタミンCを始めとした体に必要な栄養素がたくさん含まれています。
今回ご紹介する栄養素は以下のようになりますが、
- ビタミンC
- フラボノイド
- クエン酸
- リモネン
- カリウム
- 食物繊維
- βカロテン
これらの栄養素のほかにも、タンパク質やミネラル類が含まれていました。
レモンを食べるとそれぞれの栄養素が絡み合って、体に嬉しい5つの効果をもたらしてくれるんです。
美肌・美容効果
レモンにはビタミンCが豊富に含まれ、コラーゲンを作るのを助ける働きをするため、美肌への効果が期待できます。
コラーゲンとはお肌だけでなく、粘膜や骨、血管など、全身を作る細胞に働きかけるタンパク質のことです。
また、レモンにはビタミンCの働きを高めるフラボノイドという色素が入っています。
フラボノイドは、柑橘系やりんご、そば、赤ワインに多く含まれています。
レモンの場合は、ビタミンCとフラボノイドの両方を一緒に摂れるんです。
その結果、コラーゲンが作りやすくなり、お肌のハリを保ち維持する効果が期待できます。
βカロテンには紫外線を防止する働きがあり、シミやシワ予防といったアンチエイジングケアにも有効ですよ。
ストレス解消・リラックス効果
体がストレスを受け続けると、アドレナリンが出やすくなり興奮状態になります。
ビタミンCには、ストレスに抵抗するためにホルモンの合成を促す働きがあるのです。
そのため、ビタミンCが多く含まれるレモンには、ストレスを解消する効果が期待できます。
また、レモンの皮に含まれるリモネンという香り成分には、不安を抑えてリラックスさせる効果もあります。
レモンの香りをかぐことで、イライラがおさまって落ち着きやすくなりますよ。
ダイエット効果
レモンに含まれるクエン酸には、代謝をあげる効果があります。
フラボノイドには冷え性を和らげ、脂肪の吸収を抑えて老廃物の排出を促す作用があり、ダイエット効果が期待できるでしょう。
ダイエットのときは栄養が偏りやすくなるため、ミネラル類が不足しやすいです。
レモン自体にミネラルはあまり含まれていませんが、レモンに含まれるクエン酸はミネラルの吸収を助ける働きがあります。
特に不足しやすいカリウム、カルシウム、鉄分、亜鉛は、レモンと一緒に食べると体内に取り込みやすくなるのでおすすめです。
疲労回復・リフレッシュ効果
レモンの酸味の成分であるクエン酸は、疲労回復にも効果的です。
やることはたくさんあるけどやる気が出ないときなど、本当に疲れているときは酸味を感じにくいのはご存知でしょうか?
レモンも例外ではなく、酸っぱいと感じるよりも先に美味しいと感じることがあれば、かなり疲れが溜まっている証拠です。
ストレス解消でもお伝えしたリモネンの効果は、疲れてリフレッシュしたいときにも使えます。
香料でも効果はあるので、アロマオイルや香水をハンカチに染み込ませて、リフレッシュする方法もおすすめです。
生活習慣病を予防する効果
レモンを食べることで、さまざまな生活習慣病を予防できる効果が見込めます。
βカロテンは体内に入ることで、ビタミンAに変換されます。
ビタミンAと同じように、皮膚の代謝を高めたり、視力の低下を防ぐ効果が期待されています。
レモンの皮には食物繊維も含まれており、血糖値が上がるのを防いだり、コレステロールを低下させる効果がありますよ。
将来、健康的な生活を送れるように食事の中でレモンを取り入れてみてはいかがでしょうか?
レモンを食べるときの注意点
国産レモンは秋頃から収穫され始め、12月~3月に旬を迎えます。
そのため、4月~夏頃は国産レモンは品薄になり、店頭に並ぶのは外国産が多いです。
外国産のレモンは、収穫後に日本の法律で認められていない農薬が使われています。
日本と外国では制度や農薬の定義が違うので、日本で定められている使用可能な量と単純に比較することができません。
レモンを購入するときは、原産国に注意してしっかり確認しましょう。
詳しくは、厚生労働省の消費者向けページをご覧ください。
国産レモンの場合
国産レモンの場合は、「無農薬」と書かれているか確認しましょう。
無農薬と書かれていない場合は、農薬が使われています。
無農薬と書かれている
無農薬と書かれている場合は、水で洗って皮ごと食べても問題ありません。
無農薬のレモンでも、皮に白い粉のようなものがついていることがあります。
それは害虫や紫外線から守るために、レモン自体から分泌されるワックスブルームという成分です。
天然の成分なので口に入れても問題ありませんが、水で洗っても取れません。
皮ごと食べる場合はザラザラして舌触りも悪くなるので、気になるときは次でご紹介する塩で洗う方法を試してください。
農薬が使われている
農薬が使われている場合は、レモンを塩で洗いましょう。
塩で洗う時のポイントは、粗塩(粒が大きい塩)を使うことです。
大さじ2~3の量の粗塩をボウルに入れて、塩がペースト状になるまで水を混ぜましょう。
塩がペースト状になったら、レモンを両手で包み込むように洗っていきます。
ヘタの部分も丁寧に、レモン全体に塩が広がるようによく洗ってください。
最後に水で塩を流したら終了です。
こちらの動画に塩で洗う方法がご紹介されていますので、手の動作や水の配分などを参考にしてみてください。
外国産レモンの場合
カビを防ぐため、外国産レモンに使われている防カビ剤は皮の中まで薬剤が浸透しています。
外国で使われている農薬や防カビ剤を除去する方法はありますが、皮についた薬剤を完全に洗い流すことはできません。
少量でも農薬が残ってしまうことを考えると、外国産レモンは皮をむいて調理することをおすすめします。
とはいえ、厚生労働省の調査で、スーパーなどで売られているレモンは、体に悪影響を与える数値を大きく下回っていると確認されています。
それでも安全性が心配だったり、皮まで料理に使いたかったりする場合は、無農薬の国産レモンを使いましょう。
外食時などは産地を確認することが難しいため、気になる場合はレモンの皮が使われる食事は避けた方がいいかもしれません。
市販のレモン果汁を使うときは製造方法を確認する
市販のレモン果汁には、大きく分けて製造方法が2種類あります。
- レモン果汁を絞ったそのまま容器に詰めるストレートタイプ
- レモン果汁を絞った後に水分を除いて保存し、容器に詰めるときに再び水分を加える濃縮還元タイプ
ストレートタイプは、香料や食品添加物が使われていないレモン果汁のことを指します。
加工がされていないので、生のレモンに近い風味が特徴です。
一方、濃縮還元タイプは、水分と一緒に風味が損なわれてしまいます。
香りや味を調整するために、香料や食品添加物が使われているんです。
栄養素についてはどちらもあまり変わりませんが、生のレモンと比べると食物繊維やビタミンCは減少します。
食物繊維やビタミンCを重視されるなら、市販のレモン果汁ではなく、生のレモンを使われる方がいいでしょう。
5つの効果に合ったおすすめレシピ
美肌効果のあるチーズレモンドレッシング
チーズには牛乳の約6倍と言われるほど、カルシウムが豊富に入っています。
カルシウムにはお肌の水分量を保つ効果があり、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収しやすくなるんです。
また、チーズはタンパク質なので、食べてから体内で分解されるとコラーゲンを作ります。
レモンと一緒に食べると、お肌のハリや潤いを保つ効果が期待できるでしょう。
タンパク質が豊富な食材とレモンは相性がいいので、チーズの代わりにお肉や魚と一緒に食べるのも効果的です。
材料(2人分)
- レモン汁…大さじ2
- マヨネーズ…大さじ2
- 粉チーズ…大さじ3
- ブラックペッパー(コショウでも可)…お好みで
- 塩…ひとつまみ
チーズレモンドレッシングの作り方
- 全ての材料をボウルや器に入れ、混ぜ合わせる
お好きな野菜をお皿に並べて、さっと作れる一品です。
お好みでナッツを入れたり、粉チーズをさらにトッピングしたりして味を調整してみてください。
ストレス解消・リラックス効果のあるサツマイモのレモン煮
サツマイモには、気持ちの面で体調を崩しているときに元気になる効果があります。
レモンとサツマイモのどちらにもビタミンCが豊富です。
レモンとサツマイモを合わせて食べることで、ビタミンCを体内に取りこんでストレスへの耐性を強化することにも役立ちます。
材料(1回分)
- サツマイモ…1/2本
- レモン…1/2個(レモン果汁を使うなら大さじ1)
- はちみつ…大さじ3~4
- 水…大さじ2
サツマイモのレモン煮の作り方
サツマイモの皮が気になる場合は、下処理として先にむいておきましょう。
レモンは皮ごと使うので、水でよく洗っておいてください。
- サツマイモとレモンを厚さ5mmくらいの輪切りにする
- 耐熱容器にサツマイモ、レモンの順に重ねる
- レモンの上から水とはちみつを注ぐ
- 容器のフタ、もしくはラップでフタをする
- 電子レンジで加熱する(目安は500Wで6分くらいです)
- 電子レンジがストップしたら仕上がりを確認して、サツマイモが柔らかくなっていれば完成
まだサツマイモが硬くて食べられない状態でしたら、様子を見ながら1分ずつ加熱しましょう。
温かいままでもホクホクでおいしいですが、冷まして食べると甘さが増しておやつにもおすすめです。
こちらのレシピサイトでもご紹介されていますので、参考にしてみてください。
ダイエット効果のあるおすすめレシピ
アサリのレモンバター炒め
アサリのうま味成分にコハク酸という成分が含まれています。
コハク酸は、体内で脂肪燃焼を促しダイエット効果が期待できると考えられているのです。
砂抜きをするときにこすり合わせて洗うと、アサリが危険を感じてコハク酸が分泌されやすくなります。
よかったら、調理する際に試してみてください。
材料(2人分)
- あさり…1袋
- バター…大さじ1~1.5
- レモン…1/4~1/2個
- ニンニク…ひとかけら
- 白ワイン(料理酒でも可)…50㏄
- 塩コショウ…適量
アサリのレモンバター炒めの作り方
- アサリを水でよく洗って砂抜きをする
- 砂抜きをしたらザルにあげて水を切る
- ニンニクをみじん切りにする
- フライパンにバターとニンニクを入れて弱火にかける
- ニンニクの香りがしてきたら、アサリを入れ強火にする
- バターとアサリが全体的に絡まったら、白ワインを入れフタをする
- 中火にして、アサリの殻が開くまで蒸し煮をする
- アサリの殻が完全に開いたら、塩コショウ、レモンを入れて味をととのえる
こってりが好きな場合は醤油を追加して、バター醬油にしてもおいしいですよ。
こちらで作るコツやポイントなどもさらに詳しくご紹介されていますので、よければ参考にしてみてくださいね。
レモンティー
こちらはレシピではありませんが、紅茶とレモンを合わせて摂ると高いダイエット効果が望めるでしょう。
紅茶に含まれるカフェインは、脂肪燃焼効果と利尿作用があり、脂肪の吸収を抑えて老廃物を流してくれるんです。
紅茶とレモンの組み合わせが危険と言われることもあります。
それは外国産のレモンの皮についている薬剤とカフェインとの相性が悪いようです。
カフェインとレモンの皮についている防腐剤が合わさると、ガンの元になる物質が発生する可能性があるからです。
皮ごと紅茶に入れる場合は、国産のレモンを使うようにすると体に問題はありません。
疲労回復・リフレッシュ効果のあるおすすめレシピ
もやしとニラのレモン醤油あえ
本当に疲れているときは、食事の栄養素からエネルギーを取り出すことが大事です。
エネルギーを取り出すにはビタミンB1が必要ですが、硫化アリルという成分と合わさることで体に効率よく取り込みやすくなります。
硫化アリルはニラやネギ、ニンニクなどのツンとした匂いに含まれる成分のことです。
ニラをお肉と一緒に炒めたり、お肉がメインの日にニラを使った和え物などを取り入れると疲労回復を助けてくれますよ。
材料(2人分)
- もやし…1/2袋
- ニラ…1/4束
- 白いりごま…大さじ0.5
- 醤油…大さじ0.5
- 砂糖…小さじ0.5
- ごま油…小さじ0.5
- レモン汁…大さじ1
- 塩…適量
もやしとニラのレモン醤油あえの作り方
- ニラを3cmくらいの食べやすい幅でカットする
- もやしとニラを鍋に入れ、ひたひたになるまで水を注いで火にかける
- 水が沸騰してから塩を入れ、3分間ゆでる
- 3分経ったらもやしとニラをザルにあげて水を切る
- ボウルや器に醤油、砂糖、ごま油、レモン汁を入れて混ぜ合わせ、白いりごまを加える
- 混ぜ合わせた調味料の中に、もやしとニラを入れて完成
酸味がほしいときはレモンを少し多めに入れると、さっぱりした味わいになります。
はちみつレモン
仕事と家事を両立して肉体的に疲れたときは、はちみつとレモンを合わせると体に負担をかけずに疲労回復が期待できます。
はちみつは、食べるとすぐにエネルギーになるんです。
スポーツや運動の後に、レモン水を飲むことやレモンのはちみつ漬けを食べる方法が有名ですよね。
寝る1時間前にはちみつを入れたレモネードを飲むと、次の日に疲れが取れて体がスッキリしますよ。
はちみつの効果もまとめていますので、良かったら参考にしてみてください。
寝る前に摂ると嬉しい5つの効果!おすすめのはちみつと選び方のコツ
材料(1回分)
- レモン…1個
- はちみつ…180ℊ
はちみつレモンの作り方
- レモンを水でよく洗って5mmくらいの輪切りにする
- レモンを容器に入れる(容器の半分くらいに収まるのが目安です)
- はちみつを入れて一晩冷やして完成
はちみつを入れたときにレモンが浸からないようだったら、様子を見ながらはちみつを足していってください。
できあがったものを炭酸水やお水、お湯で割ってドリンクとして飲むのがおすすめです。
ドリンクを作るときは、コップ一杯にはちみつレモンを大さじ3~4を目安にお好みで入れてみてください。
生活習慣病を予防する効果のあるおすすめレシピ
しめじとベーコンの和風パスタ
しめじは、手軽に調理でき年中スーパーに並んでいるので取り入れやすい食材のひとつでしょう。
調理法もたくさんあるのですが、しめじには食物繊維が豊富に含まれています。
レモン同様に血糖値をコントロールしたり、生活習慣病の予防にも役立ちます。
レモンと組み合わせることで、より高い予防効果が望めるようになるでしょう。
材料(2人分)
- パスタ…2人前
- ベーコン…2枚
- しめじ…1/2株~1株
- 水…400ml
- めんつゆ…大さじ1.5
- ごま油…大さじ2
- レモン果汁…小さじ2
- 塩コショウ…適量
しめじとベーコンの和風バスタの作り方
- ベーコンを1cm幅にカットして、しめじは石づきを切りほぐす
- 耐熱容器にパスタを半分に折って入れる
- パスタの上にベーコン、しめじ、水、めんつゆを入れる
- 電子レンジで加熱する(500Wで8~10分)
- パスタが食べられるくらいの柔らかさになったら、ごま油、レモン果汁を加える
- 塩コショウで味をととのえて完成
一度加熱してパスタが硬いようだったら、水の量も確認しながら1分ずつ温めましょう。
こちらでコツやポイントをさらに詳しく解説されているので、よかったら参考にしてみてください。
塩の代わりにレモンをかける
生活習慣病を防ぐレシピではないですが、塩の代わりにレモンの酸味をいかして取り入れる方法をご紹介します。
塩分の摂りすぎは、将来的に脳卒中や心臓病などを引き起こす可能性を高めてしまうでしょう。
味付けをするときに塩の代わりにレモンを使うと、アクセントにもなって香りも楽しめますよ。
また、スイカにかけて食べると塩以上に甘さを感じると聞いたことがあります。
塩の代わりにレモンをかける方法も、気になったらぜひお試しくださいね。
まとめ
レモンに含まれる栄養素はお互いの作用を助け合い、様々な効果をもたらしてくれます。
女性に嬉しい美肌、ダイエット効果が期待でき、仕事や家事をこなして疲れやストレスの溜まった体をリフレッシュさせるのです。
レモンと相性のいい食材を組み合わせると、それぞれの効果がより高まることが期待できます。
レモンの皮を料理に使う場合は、防カビ剤などの農薬に気を付けましょう。
市販のレモン汁を購入する際には、ストレートタイプを選ぶのがおすすめです。
塩分には気をつけて、生活習慣病を予防しながら健康的な食生活を送っていきましょうね。