子どもは、中学生ぐらいで思春期を迎え、2人に1人は、急に出来た「思春期ニキビ」に戸惑い、悩み、辛い思いをしています。
この「思春期ニキビ」のケアは、母親からのアプローチが鍵だと言われています。
私が驚いたのは、知り合いのエステティシャンで、中学生の息子と娘を持つ母親から聞いたエピソードです!
中学生の「思春期ニキビ」は、通常のニキビとは様々な違いがあり、通常のニキビに対する知識だけでは治してあげることが難しい事を知らなかったというお話しです。
エステティシャンで、お肌のプロである彼女が、子どものニキビを治せずに悩み、母親がしてあげられる事を考え、勉強した事を教えてもらったので、紹介したいと思います。
中学生の子どもを持つ母親のみなさん。
知らずに後悔するなんて、子どもも、自分自身も、とても辛い事なので、取り返しのつかない事になる前に、ぜひ知っておいてください。
それでは、母親が子どもにしてあげられる事を詳しくお伝えしていこうと思います。
子どもからのSOSにアンテナをはる
中学生の子どもは、初めて出来たニキビに、どう対処したらいいのか分からず、戸惑ってしまいます。
中学生であるが故に、恥ずかしさもあり、隠したくなってしまいます。
そして母親や友達にさえ恥ずかしくて隠してしまい、誰にも相談出来ず、なんとなく知ったインターネットなどでの情報で、自己流で間違ったケアをしてしまう事があります。
洗顔1つをとっても、母親が教えて中学生は初めて知る事もあり、「中学生の洗顔の頻度と、母親がニキビに関する肌の悩みや予防についてアドバイスする頻度には、相関性がある」とまで言われている程です。
鏡を見る時がニキビが嫌だと感じる1番の瞬間で、人に見られたくなくて、外出が億劫になり、どうすればいいかわからず落ち込む毎日。
今まで顔になかったニキビが、ブツブツと顔に出来始める恐怖を子どもが1人で抱え込み、辛い思いをしているのなんて、考えただけでかわいそすぎます。
それでなくても、勉強や部活動、そして人間関係と、多感多忙な時期の中学生なので、母親で解決できる悩みだけでも、そっと助けてあげたいものですよね。
「思春期ニキビ」はホルモンバランスの整い始める20代前半頃に治まり出しますが、中学生の頃に出来たニキビを放置していると、その頃にはニキビ痕が残り、消えないという事になってしまう恐れがあります。
- うちの子のお肌にもニキビがあるかもしれない
- 最近様子がおかしいのはニキビのせいかもしれない
というふうに、母親が心の隅にでも置いておけば、子どものSOSに気づく事ができるのではないでしょうか。
それでは次に、中学生が悩む「思春期ニキビ」について、詳しくお伝えしていきます。
中学生になると急に増え始める「思春期ニキビ」
この、「思春期ニキビ」は、以前は青春のシンボルとされていて、病気とは認識されていませんでした。
しかし、本人は深く悩み傷ついている事が多いのです。
このニキビにも、れっきとした尋常性ざ瘡という病名があります。
「思春期ニキビ」は通常のニキビとは違い、思春期特有の生理現象で、顔周りの皮脂が過剰に分泌することが原因と言われています。
中学生の子どもの顔はアクネ菌天国です。
部活中に汚れた手で顔を触る事なんて頻繁にありますし、代謝がいいので皮脂や老廃物もどんどん出されます。
このように、雑菌・皮脂・老廃物がたくさんある環境である事をまず理解しましょう。
正しい方法を知らずに、間違った事をお手入れなどで取り入れてしまっていると、ニキビを治すのに効果が無いだけではなく、余計にひどくもなりかねません。
ニキビに悩む中学生が持つ悩みや考え方
- 顔の脂がすごいから、1日に何回も洗顔して、とにかく顔を清潔に保つ様にしているのにニキビが減らない。
- 肌の汚れをしっかり落としたいか、ら毎日スクラブ(ツブツブ)入りの洗顔をしているのにニキビが治らない
- ニキビを増やしたくないので、できるとすぐに潰す。
- 油っぽい物を食べるとニキビが出来やすそうだから、食べないようにしている。
- もう、ニキビが無かった頃の自分の顔を忘れた。
- 周りの友達の肌はみんなキレイだから恥ずかしい。
- 皮膚科に行く事を誰にも知られたくない。
- 化粧水や保湿の選び方がわからないし、高くて買えない。
- 鏡を見るのが嫌だし、マスクなしでは人に会いたくない。
これらは、中学生のニキビに悩む子ども達の言葉の、ほんの一部です。
この中だけでも、完全に間違ったケアをしていたり、間違った考えを持ってしまっている子がいます。
やはり、ニキビがある事を隠したいだけではなく、ニキビで悩んでいる事さえ、誰にも知られたく無いとまで思い、大人が思っているよりもかなり深く傷付いていることが見て取れます。
「洗顔のし過ぎは、かえって逆効果」・「毎日のスクラブ洗顔は刺激が強すぎて逆効果」・「ニキビを潰すと炎症を起こす」・「油物とニキビの因果関係は証明されていない」
たくさんの情報が溢れている時代ですので、自己判断はとても危険です。
母親が気づいてあげて、寄り添ってあげる事で、せめて、間違ったケアや考えだけでも正しく導いてあげられたらなと強く思います。
母親がニキビ予防・ケアに関与する事の大切さ
ニキビに悩む中学生が、知りたいと思っている事が、
- スキンケアの方法
- 使用するコスメの選び方
- 食べ物で気を付ける事
- 病院にいくべきかどうか
ということでした。
これら全て、大人にとっては知識や情報さえあれば簡単に出来る事かもしれません。
しかし、まだまだ子どもである中学生にとっては、化粧水1つ購入するのにも戸惑い、またお金の事もあり、そして病院へ行くとなると化粧水の購入よりも遥かにハードルが高くなる事でしょう。
今の時代の中学生は、親の言う事よりもYouTubeの言う事を聞きますが、母親が根気よく子どものためにアドバイスしたり寄り添ったりしてあげる事で、悩んでいるニキビが治ってくれば、親子の信頼関係もアップする事になると思います。
ですので、母親がしっかりアンテナをはり、子どものSOSに気づき、寄り添いながら、正しい知識を持って、子どもの悩みの1つを無くしてあげる事は、とても大切なことだと思います。
その為にも、可愛い我が子の為に、自分がしてあげられる事は何なのかを是非知っていただきたいです。
では、ここからは具体的に細かいところをお伝えしていきます。
母親が子どもにしてあげられる事
母親が子どもにしてあげられる事を一言で言うと、「母親自身がニキビの正しい知識を持つ」という事です。
ニキビに悩む中学生が知りたいと思っている事は先ほどお伝えしました。
母親が、その悩みに真剣に向き合い、言葉をかけてあげて、アクションを起こしてあげましょう。
主に知っておくべき事は2つ!
- 思春期ニキビのケア方法
- 思春期ニキビと生活習慣の関係
勉強するという程の難しいものではありませんし、子どもの為にも自分自身の為にもなります。
基本的な事が多いので、それは聞いた事があるし知っていた、という事ももちろんあるかと思いますが、少しの思い違いが子どもの将来に後悔をもたらす事の無いように、今一度、しっかり確認しながら覚え直していただけたらと思います。
それでは、母親が子どもにしてあげられる事を、1つずつ確認していきましょう。
スキンケア(お肌のお手入れ)の方法
ニキビが出来るとまず、お肌を綺麗にしようと頑張ります。
その、頑張り方を間違わないように、お顔の洗い方で気をつけるべき事や、良い肌状態の作り方をご紹介します。
洗顔と保湿によって、お肌の皮脂の量と水分量を適度に保ち、肌を清潔に保つ事がとても大切です。
洗顔
正しい洗顔は「1日2回」、とても薄いお肌を摩擦しないように、そして刺激を与えないようにして、お肌を清潔に保てるようにする。
洗顔が少ないと、肌を清潔に保てませんが、洗顔の回数が多すぎても肌表面のバリア機能が壊れてしまいます。
本来の健康な肌は、肌の表面の水分と皮脂が混ざり、天然の保湿液を作って肌を守っているという事を知っておきましょう。
まず、確認して頂きたいのが、
- お風呂場での洗顔は身体や頭を洗ってから最後にしているか
- シャワーを直接顔に当てる事はせず、洗面器にお湯をためて手ですくっているか
という事です。
次に、洗顔の内容です。
- 洗顔前にしっかり手を洗う
- 顔を洗顔ソープの泡で洗う前に、顔をぬるま湯(40度以下のお湯)でサッと洗う:熱いお湯はニキビの原因となる余分な皮脂だけではなく、必要な皮脂まで洗い流してしまう為、肌の乾燥を招き、その乾燥から肌を守ろうと過剰な皮脂分泌がされ、ニキビを誘発する
- 洗顔の泡は、手のひらを逆さまにしても泡が落ちないぐらいに、きめ細かくしっかり泡立てる:手が難しければ、泡立てネットを使う
- 手が直接肌に触れる事無く、泡でお肌を洗うイメージで優しくお肌の汚れを落とす:皮脂汚れや毛穴詰まりが多いTゾーン(おでこ・鼻筋)から洗い始め、次に、Uゾーン(頬・口元)やフェイスライン(顔の輪郭・顎)を洗う
- すすぎ残しの無いように、しっかりすすぐ:洗顔の泡はもちろん、シャンプートリートメントやボディーソープもチェック
- 清潔なタオルで、水分を押さえ拭きする。
これが、毎日の朝・夜2回の正しい洗顔です。
プラスアルファのスペシャルケアとして付け加えておきます。
- スクラブ入りの洗顔を週に1~2回使う
- 洗顔前に蒸しタオル(濡らしたタオルをレンジでチン)で毛穴を広げ、洗顔後には冷タオル(濡らしたタオルを冷蔵庫で冷やしておく)で毛穴を引き締める
まずは、正しい洗顔をお伝えしました。
洗顔は、単純に顔を洗うというだけでは無い、という事が分かっていただけたかなと思います。
こんなに丁寧にお肌の汚れを落とした後なので、要らない物を排除したらその後は、良い物をお肌にプレゼントしてあげましょう。
という事で、次はお肌の良い状態を保つ為の保湿ケアをご紹介します。
保湿ケア
洗顔後の保湿ケアを、実はしていない中学生が多いです。
どうしても皮脂分泌が多く、お肌がベタベタして、テカテカ光る事が、ニキビに良く無いと思って、取り除く事ばかりを意識してしまいがちなんです。
- ベタつくと、ニキビが増えそうな気がするから、お肌には何も付けたくない
- ニキビ用の化粧水や乳液・クリームは、高くて買え無い
実は、洗顔後の保湿はとても大切です。
洗顔をして綺麗になった肌に、健康な肌に戻す為に必要なものを、自力で作り出せないニキビ肌を助けるための、化粧水や乳液・クリームなどの保湿ケアが大切なのです。
低刺激なニキビに特化している「ノンコメドジェニック(=ニキビが出来にくい)」コスメをぜひ選んであげてください。
コスメの容器にはこの「ノンコメドジェニック」の文字が書かれている物があります。
コスメには他にもニキビに特化した物もありますのでこの限りではありませんが・・・
しっかり知識を持った母親が選んだコスメは、信頼して子どもが使ってくれると思います。
子どもの不安をまた1つ取り除けましたし、その事でストレスも少し緩和させてあげられ、ニキビ肌じゃなくなったキレイな肌を取り戻せた自分という未来が思い浮かべれるようにもなると思います。
生活習慣・生活サイクルの見直し
ニキビとは、切っても切れない関係の生活習慣ですが、実は結構、「え?これは迷信だったのか・・・」何て事が多いんです。
生活習慣には、食事・睡眠があります。
これは、もう、母親がしてあげられる事が多そうな予感が、既にしてきますよね。
お料理をしたり買い物をしたりして、身体に入れる物のチョイスは子ども本人も少しはしますが、やはり母親の割合が大きいのではないでしょうか?
思春期ニキビは、ストレスを感じたり、睡眠不足や不規則な食生活が、ホルモンバランスに影響をもたらして出来る事を知って、毎日の生活習慣や生活サイクルの間違い探しをしてみましょう。
食事
成長期の中学生なので、極端な食事制限はしてはいけません。
ニキビを気にした事がある方の殆どが、1度は耳にしたことのある内容ではあるかと思いますが、何故間違いなのかという所も理解しながら、今ある自分の頭の中の情報の、間違い探しをしてみましょう。
- ニキビが出来そうだから、油っぽい物(揚げ物)や甘い物(スイーツ)を控える:特定の食材によって、ニキビができたり悪化したりと影響するのかは、医学的に結論は出ていない
- 身体にもお肌にも良さそうだから、野菜ばっかり食べる:栄養バランスがとれていないし、特定の食材でニキビが良くなる事も無い
特定の食材だけでは、良くも悪くもならないという事がわかりましたね。
摂取量を気を付ける事は大切ですが、ニキビがあるから食べてはいけないと、我慢ばかりする必要はないという事です。
思春期である中学生の子どもにおいては、身体の成長を考え、まずはバランスの整った食生活をさせてあげましょう。
何の疑いも無く自分自身、今まで信じて、トライしていた事にも間違いがあったりして、驚きましたね。
しっかりと正しい事を知る事の大切さが、ここに来て、再び強く感じられました。
睡眠
睡眠は人間にとって必要な時間です。
早寝・早起きという、生活サイクルの見直しは重要です。
しかし、若くて元気いっぱいの中学生は、学校に塾に部活にと、たくさんこなしてもまだ元気で、ゲームをしたり友達と毎晩遅くまで電話やメールでやりとりしたりして、なかなか寝ませんよね。
夜更かしをしてニキビが悪化したという経験はありませんか?
ニキビの悪化と睡眠には、強く結びつく関係があります。
「寝なさい」と言って、すんなり寝てくれる年齢でもないので、せめて、質の良い睡眠がとれるように、2点だけ、知識として覚えておくように、母親から伝えましょう。
- 22:00~2:00は眠っているようにする:この4時間が睡眠中であることで、身体の新陳代謝を促すホルモンが出る
- 質の良い睡眠を得る:脳を興奮させてしまう、寝る前のカフェイン摂取や、スマホ・パソコンを見る習慣を少しでも減らす
十分な睡眠の確保ができないと、脳から分泌されるストレスホルモンが増加し、皮脂の分泌が促進されてしまいます。
という事は、ニキビの悪化につながりますし、そしてまた、ストレスも増えるという悪循環の無限ループが出来上がってしまいます。
人には平等に1日に24時間が与えられています。
その時間の使い方は一人一人違いますが、子どもにとっての1番ベストを見つけられるように、子どもの気持ちにも寄り添い、妥協してあげる所と、頑張ってみようかと、応援してあげる所を一緒に話ながら決めてみるのがいいでしょうね。
その他
生活習慣・生活サイクル、食事や睡眠の他にも、普段気にも留めない事を少し気にしたり、小さな事でも、思春期ニキビで辛い思いをしている子どもの助けを出来る事になります。
すぐに出来る事もあるかと思いますので、さっそくアクションを起こしてみていただきたいなと思う事をリストアップします。
- 額にかかった前髪:例え、前髪が短かったとしても、自宅にいる時にはゴムやピンで上げておく
- ほおづえをつく:お行儀が悪いだけではなく、ニキビの患部に少しでも触れる機会を減らす
- 部屋の換気をする:空気中にいる雑菌の排除
- 寝具が汚れていないかチェックする:枕カバーの上に薄いタオルを置き、毎日変えて衛生的に
- マスク・マフラーのチェック:直接顔にふれるものを衛生的に
- 手を洗う:衛生面の見直し
- ストレス発散:思春期真っ只中の中学生は、世の中のあらゆる物事にストレスを感じてしまう事があり、血中のコルチゾールレベルが上がる
ここまで、思春期ニキビで辛い思いをしている子どもの為に、母親がしてあげられる事をご紹介させていただきました。
既に知っていた事や、よし、今からしてあげようと思える事があったかと思います。
最後に、思春期ニキビを極めていただけるように、思春期ニキビの原因や種類を説明させていただきます。
思春期ニキビの正しい知識
誰もが1度は経験した事のあるニキビですが、ニキビが出来てしまうのには、様々な原因があります。
人のお肌は、80%は遺伝により肌質が決まり、遺伝子要因が最も大きな比重を占めています。
ですので、中学生の子どもがニキビで悩んでいるという事は、両親のどちらかが、中学生の頃に、同じようにニキビで悩んだという過去を持っている可能性が、高いと言えます。
そんな思春期ニキビの3つの原因と4つの種類について、詳しく紹介しますので、その中で子どもに当てはまる物をしっかりと確認して、正しい知識の元、アドバイスをしてあげてください。
ニキビの原因
先ほど、思春期ニキビには、大きく分けて3つの原因があるとお伝えしました。
思春期ニキビは成長ホルモンの影響で皮脂腺が発達し、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まり、通常なら毛穴の外側に出るはずの皮脂が、出られずに中で溜まってしまう事から始まります。
この状態のお肌の内側は、アクネ菌にとって最適な環境を作り出してしまっており、アクネ菌はドンドン増えていきます。
その増えたアクネ菌に対抗する為に元々、身体が持っている免疫力が働いて炎症を起こし、ニキビが赤く腫れあがる事になります。
それでは、この状態を回避する為にも、1つずつを説明していきたいと思います。
過剰な皮脂分泌
成長ホルモンの分泌が、思春期に活性化したり、ストレスによって過剰になったりすると、毛穴の奥の「皮脂腺」から、皮脂がたくさん分泌されます。
この「皮脂腺」が多い場所として、顔・頭皮・胸・背中・肩があげられます。
これらは、良くニキビができる場所ですよね。
まずは、これで、子どものニキビの出来やすい場所の確認ができます。
ちなみに「皮脂腺」とは、皮膚の表面の保護や、潤いなどを保つ為に、皮脂を分泌する腺で、通常は、皮脂が皮膚の表面に出ていく事で、肌表面を潤し保湿する。
皮脂腺の皮脂分泌は、必要のない物では無く、健康な肌状態を保つ為には、必要不可欠なものであるという事です。
毛穴の詰まり
人のお肌の細胞には、角層細胞が有り、何重もの層になっていて(理科で習う地層のイメージ)、一定の周期ごとに生まれ変わるターンオーバー機能が有り、その周期が乱れると毛穴の出口の角層が剥がれずに留まり、厚くなって出口を塞いでしまいます。
かといって、通常の洗顔ではこの角層細胞の上の部分にしかアプローチする事ができないので、何層もあるからと言って、洗顔の時にゴシゴシ強く洗ったり、必要以上に何度も洗っても意味が無い事を知っておきましょう。
洗顔の仕方の時にもお伝えしましたが、毛穴をお掃除する準備としては、蒸しタオルで毛穴を開かせた後に洗顔し、綺麗になった肌の毛穴を引き締める為に、冷タオルをお勧めします。
これは、乱れたターンオーバーの機能を助ける役割も果たしてくれます。
冷やしたり温めたりと、ひと手間かかってめんどくさく感じるかもしれませんが、ニキビ痕が生涯残ってしまう事を考えたら、惜しむ手間ではないと思います。
アクネ菌の増加
アクネ菌は、実は誰もが持っている常在菌なんです。
このアクネ菌は嫌気性菌と言って、酸素が大嫌いで、酸素がある状況では繁殖が出来ないので、通常は酸素の少ない毛穴の奥深くに潜んでいます。
しかし、毛穴が皮脂などの老廃物で詰まり、皮脂が充満した中では酸素が毛穴の中に入りにくいので、アクネ菌は増殖してしまいます。
増殖したアクネ菌はニキビの炎症を引き起こす事になり、ニキビが赤く晴れます。
正常なターンオーバーが出来ていれば、アクネ菌を怖がる必要は無いので、アクネ菌が喜ぶ状況を作らないようにしましょう。
ニキビの原因を詳しく3つ説明させていただきました。
毛穴が詰まりやすいのは、その人の肌質(体質)であり、細菌感染が起こりやすいのもその人の元々持っている免疫力(体質)であり、ホルモンの感受性が高いのもその人の持っている遺伝子(体質)とも言えます。
大切な子どもの体質を知り、受け入れる事でまた、より一層子どもの事を理解する事が出来ると思います。
では最後にニキビの種類をご紹介します。
ニキビ
ニキビには大きく分けて4種類ある事をお伝えしました。
一人の人の肌に、何種類ものニキビが混在する事もあります。
1つずつに呼び名があるので、どんな状態のニキビをそう呼ぶのかを知り、今現在子どもの肌にできているのは、どの状態のニキビなのかを把握できるようにしましょう。
- 白ニキビ:ニキビの初期段階で炎症は無く、毛穴が閉じている状態で、皮膚の内側では、毛包が広がると共に、アクネ菌が増え始めている(皮脂が毛穴に詰まった状態で、ポツンとした小さな白い点なので気づかない事もある)
- 黒ニキビ:ニキビの初期段階で炎症は無く、毛穴が開いている状態で、メラニン色素や酸化された皮脂によって黒く見える(シミやホクロの様に見えて、不潔な印象を与える)
- 赤ニキビ:白ニキビや黒ニキビが悪化して、赤く腫れて炎症が起きた状態で、毛包では増殖したアクネ菌が盛んに活動する(毛穴が塞がる事でアクネ菌が活性化し、炎症を引き起こす様々な物質がこの時に作られる)
- 黄ニキビ:赤ニキビがさらに悪化して炎症が激しくなった状態で、てっぺんに黄色い膿ができ、重症化するとニキビ痕が残る可能性が高い(皮膚の内部では、アクネ菌が作る酵素リパーゼが、薄くなった毛包の壁を壊す事で、炎症を引き起こす物質が毛包の外に一気に出て、炎症が周りにも広がる)
<ニキビ痕>
ニキビが出来て、炎症が起きてしまっている毛穴の周りの組織が破壊されて、ニキビの炎症が治まった後も、元に戻らずに痕となる。
クレーターの様に凹んだものや、皮膚の表面部分が盛り上がってしまった凸状のものがあり、ニキビが出来た部位や状態によって、ニキビ痕も違ってきます。
ニキビ痕を元の肌状態に戻すのはとても難しく、至難のワザと言えます。
皮膚科での治療も、時間もお金もかかる上に、100%満足のいく結果は期待できないでしょう。
まとめ
中学生の子どもが辛いと感じ、深く悩む思春期ニキビについて、母親がしてあげられる事はたくさんありました。
- 子どもからのSOSにアンテナをはる事と、子どもの持つ悩みに母親が寄り添う大切さ
- 思春期ニキビに悩む子どもに、母親がしてあげられる事
- 大人ニキビとは違う、正しい思春期ニキビの知識
知っているようで知らなかった事や、完全に覚え間違いしている事にも気付けたかと思います。
お肌は遺伝が占める割合が多く、自分の遺伝子を引き継いでくれた我が子を、より一層愛しく感じる機会にもなりました。
子どもにはたくさんの経験をして欲しいですし、幸せな未来を迎えてほしいですよね。
母親がしてあげられる事は、子どもの人生でほんの一握りのように思います。
その少ない事の1つにお肌のケアが有り、少しでも子どもの笑顔を奪うような事は、排除していけたら母親としても幸せですよね。
母親として、人生で1度でも多く、我が子の笑顔を見れる幸せを、手助けできたなら幸いです。