仕事を頑張って家に帰ると、頭が活動モードのままになっていませんか?
夜、布団に入ってもなかなか寝付けないのは、辛いですよね。
そんな時、飲み物でリラックスできたら、気持ちを切り替えて眠りにつけそうです。
今回は夜のリラックスタイムにおすすめな、手軽に試せる飲み物を3つ、紹介します!
選ぶときのポイントも押さえておけば、バリエーションをもって楽しめますよ。
リラックスするためには何が必要?
そもそも、リラックスするためには、何が必要なのでしょうか。
「リラックスしている状態」とは、「ストレスを受けて緊張している状態」の反対を表します。
この状態を作り出す大きな働きをするのが、身体中に張りめぐらされた神経です。
自律神経の働き
私たちの身体にある神経は、
- 意識して動かせる神経
- 意識とは関係なく24時間働く神経
の2種類に分けられます。
意識して動かせる神経とは、視覚・味覚・聴覚などの感覚を脳に伝えたり
歩く・食べるなど、動作に必要な筋肉に命令をする神経です。
これは神経の働きとしてイメージしやすいですよね。
しかしリラックスに重要なのは、もうひとつの神経です。
意識とは関係なく24時間働き続ける神経を、「自律神経」といいます。
緊張状態を作り出すのが「交感神経」、リラックスモードを作り出すのが「副交感神経」といい、
お互いがシーソーのように相反する動きを取りながら、心や体のバランスを保っています。
お昼間はバリバリ動けて、夜になると眠たくなる…。
実はこれも、自律神経の働きです。
交感神経が活発な時は、血圧が上がり、瞳孔が拡大して、心と体が興奮・緊張状態になります。
活動にエネルギーが割けるように、消化器官などの働きは低下します。
一方、副交感神経が活発になると、交感神経活発時とは逆で、血圧は下がり、心拍数も減少します。瞳孔が収縮し、心と体が休んでいる・リラックス状態になります。
この時、消化吸収して回復するのにエネルギーを使うため、腸をはじめとした消化器官は活発に働きます。
つまり、リラックスするとは副交感神経を活発にすることだと考えてください。
リラックスに効果的な飲み物と一緒に、ゆったりとした時間を設けることで、
副交感神経を活性化を促し、より心も体も休められる状態を作れますよ。
飲み物選びのポイント
冷たいものより、温かいもの
お風呂上りは特に、冷たいものを飲みたくなりますよね。
冷たいものをグイっと飲むと、すっきりした気分になります。
しかし冷たいものを飲むと、内臓が冷やされてしまい、働きが低下して身体が緊張モードになりやすいです。
夜にはあまり向いていません。
リラックスタイムには、温かい飲み物を取るほうが寝付きやすいしリラックスしやすいです。
ちょっとした工夫でちゃんと休めるかどうかは変わってくるのですね。
注意したい飲み物
お酒
寝やすくなるからと、ついお酒を飲んでしまうことがありませんか。
しかし、寝る前のお酒は特に注意が必要です。
アルコールを飲むとテンション上がると思いますが、それはアルコールがある意味興奮剤のようなものだからです!
つまり、アルコールは交感神経を刺激します。
「眠りやすいからアルコールを飲む」
ということもあるかもしれませんが、アルコールを飲んで眠りやすいのは脳の働きを低下(麻痺)させているからで、実は体の方はリラックスしているわけではないです。
眠りが浅く、体は休めていないわけですね。
お酒を飲んで寝ていたら、深夜に起きてしまうことがあるのはこのためです。
お酒は飲んでから、一定時間空けるのが身体の負担を増やさないコツのようです。
お酒は、寝る前ではなく夕食時(眠りにつく3時間前までに飲み終えることが望ましい)に、食事といっしょに楽しむのが良いでしょう。
カフェイン
カフェインを含んだ飲み物も、夜には注意が必要です。
カフェインは、交感神経を活性化するため、目を覚まし、集中力を上げる働きを持つからです。
市販のエナジードリンクにもたくさんカフェインが入っていますが、飲むと目がシャキッとしますよね。
夜にシャキッとしてしまうと、眠れない原因になりかねません。
カフェインは、取る時間を意識するとよいです。
カフェインは摂取後約30分で血中濃度がピークに達し、健康な人では半減するのに約4時間かかると言われています。
就寝前3~4時間以内のカフェイン摂取は控えた方がよいと考えられているのは、こうした理由です。
出典:ネスレのなぜなにコーヒー
家に帰ってからのカフェイン飲料は、さけたほうがよさそうですね。
その時にはおいしくて、幸せな気分になれる飲み物も、あとで眠れない状況になってしまっては辛いですよね。
- 睡眠をさまたげるおそれのある飲み物
- 内臓への負担が大きい飲み物
は量や時間帯を工夫したほうが良いと分かりました。
手軽でおすすめな飲み物3選
白湯
お水と、お水をわかせるものがあれば簡単に作れて取り組みやすいのが、白湯です。
コップ1杯を10分くらいかけて、ゆっくり飲むのが良いとされています。
「白湯って、電気ケトルで水をわかせば作れるよね!」
と思いがちですが、実はれっきとした、作り方があるんです。
白湯の作り方
- 鍋に水を入れ、フタをして火にかける
- 沸騰したら、フタを取る
- そのまま10分ほど火にかけたままにする
- 火を消し、冷ます
こうして、50℃くらいまで冷ましたものを、正式に白湯と呼ぶようです。
ただわかせばいいわけではないなんて、びっくりですよね。
晩ごはんのときに作っておけば、後のリラックスタイムで適温になりそうです。
鍋を特別洗う必要もないので、ゆっくりできそうですね!
ちなみに50℃は、すすってゆっくり飲める程度といわれます。
疲れて働きが弱くなりがちな内臓も、負担なくダイレクトに温めてくれるので、
身体のリラックス効果が高いですよ。
アレンジ方法は?
「どうしても味がなくておいしくない」と感じる場合は、アレンジ白湯を作る手もあります。
- ショウガ
- レモン果汁
- シナモンパウダー
- はちみつ(大さじ1くらいまで)
などを少し入れてみてはどうでしょうか。
カロリーもあまり気にならず、内臓への負担もかかりにくいです。
ちょっとずつ味を変えれば、毎日楽しいリラックスタイムにできそうですね!
ココア
ココアは寒い冬に飲むイメージが強いですよね。
実は、睡眠をうながすホルモンの生成に役立つ成分が含まれているので、夜にもピッタリなんです!
「ホルモン」は身体の中で生成され、自律神経とお互いに影響を与え合う、切っても切れない仲にあるものです。
ホルモンも副交感神経を活性化するのに役立ちます。
またココアの原材料であるカカオには、
自律神経を整える働きや、ストレスを和らげる効果があります。
睡眠をうながすホルモンの生成にも役立つココアですが、飲んで1~2時間してから効果が現れるようなので、
寝る1~2時間前にココアを飲むと、より効果的に楽しめますよ。
注意点
ここで注意したいのは、ココアの甘さです。
ミルクココアには、砂糖やミルクがたくさん入っていて、
飲むとエネルギーを吸収しようと体が頑張って働いてしまいます。
余計リラックスできそうにないですよね。
ココアを選ぶときには、甘すぎないもの・砂糖が含まれていないものを選ぶと良さそうです。
砂糖や甘みを全く含まないピュアココアが良いとされますが、
鍋でペースト状にして作る、なかなかハードルが高いものかもしれません。
お湯を注ぐだけでできるインスタントでも、甘すぎないものもありますよ。
ハーブティ
香りがよく、リッチな気分になれるハーブティーは、カフェインが含まれていないので寝る前でも安心です。
しかしハーブティと言っても、その種類によって効果もさまざまです。
どんなハーブティを選べばよいか迷いますよね。
特にリラックス効果が高いとされているものを、紹介しますね。
カモミール
リンゴのような甘くて優しい香りが特徴で、飲みやすいのが特徴です。
- 胃腸の調子を整える
- 安眠効果
- 精神安定効果
- 冷えをとる
といった効果があります。
古くから「万能ハーブ」と呼ばれていたのも納得です!
特に身体が冷えがちな時、嬉しい効果がたくさんです。
ラベンダー
おなじみのラベンダーも、リラックス効果が高いといわれています。
- 気分をしずめる効果
- 血圧や心拍を落ち着かせる
- ストレス緩和
といった効果があります。
ラベンダーの香りがふわーっと広がると、お花畑で深呼吸しているような
幸せな気分になれますよね。
香りは強いので、まず少量から試してみるとよさそうです。
手ごろな価格で、何種類かお試しできるセットもありますよ。
注意点
ハーブティーは妊娠・授乳中には使わないほうが良いとされるものがあるので、注意が必要です。
体質や体調が気になる場合には、医師に相談したほうがよいようです。
まとめ
今回は、夜のリラックスタイムにおすすめな飲み物を3つと、
選ぶときのポイントについて紹介しました!
夜のリラックスタイムには
- 冷たいものより、温かいものを
- カフェインやアルコールには注意
この2点をおさえておくと、快適に眠りやすくなりそうです!
手軽でおすすめなのは、
- 白湯
- ココア
- ハーブティ
の3つです!
どれも、作り方が簡単なので、準備を頑張りすぎずに楽しめます!
夜のリラックスタイムを、お気に入りの飲み物とゆったり過ごせたなら、
しっかり睡眠もとれて、スッキリできそうですね。