新社会人のあなた。これから目上の人と関わっていくことを考えると緊張しますよね。
目上の方に対しての「礼儀」というのは、大人としての最低限のマナーです。
目上の方への礼儀作法を学んで身に付けることができれば、上司に信頼されやすくなります。
仕事上もコミュニケーションが取りやすくなり、人間関係も築きやすくなりますよ。
目上の人との関わり方って学校で教えてくれるわけではなく、いきなり本番を迎えるような張り詰める思いになっていませんか?
でも、大丈夫です!
きちんと大事なところを抑えれば安心して新社会人のスタートが切れますよ。
これから、目上の方に対しての礼儀正しい作法を学んでいきましょう!
あいさつはきちんと
挨拶は社会人の必要最低限のルールです。
これから上司と良い人間関係を作っていくにあたって、挨拶はとても大切です。
見た目の印象も大事ですが、挨拶も第一印象を決める重要な役割を果たしています。
なぜなら第一印象は会って10秒で決まると言われているからです。
そしてその第一印象は、強く相手の心に残り、長く続いていきます。
初対面の挨拶が下を向いていて声も小さければ、きっと「マナーがなってない人なんだ」という印象を持たれてしまい、今後の付き合いにも影響しかねません。
好印象を持たれる挨拶のポイントは、
- 自分からする
- 元気よく、ハキハキと
- 相手の目を見て言う
- 笑顔で言う
ことです。
感謝の気持ちを表現する
「ありがとうございます」と笑顔で言われたら、言われた方もとても嬉しくなり、さらに何か力になってあげようという気になりますよね。
この一言は、相手を喜ばせて自分自身も嬉しくなる魔法の言葉です。
日本は謙遜(けんそん)の文化のため、なにかしてもらっても「すみません」の方が先に出てしまうことが多いですし、クラシヤスもよく「すみません」と言っている人を見かけます。
「すみません」という言葉には、どこか申し訳ない気持ちが相手に伝わってしまいます。
「ありがとうございます」と素直にお礼の言葉を伝えた方が、相手も嬉しい気持ちになりますよ。
上司におごってもらった時も「ありがとうございます、ごちそうさまです!」と気持ちよく言いましょう!
素直さを忘れない
信頼できる人間関係を築くには、「素直さ」が大切になってきますよ。
なにかミスをしてしまったら「申し訳ございません」とまず最初に謝ることです。
自分に非がないときはどうしても、先に「ですが…」と、弁解の言葉が出てきてしまうものです。
ここはぐっとこらえましょう。
最初に一言、上司の気持ちも汲み取った言葉にしてあげると、より良いです。
例えば、
「ご心配おかけして申し訳ありません。」
「不安にさせてしまい、申し訳ありません」
こういった言葉で相手の気持ちを先読みして伝えることは
目上の方に対しての気遣いになります。
話をよく聞き、反応すること
目上の方が言っていることをよく聞くことと、聞く際の姿勢が大切です。
話を聞いているサインを相手に送ることです。
そうすると相手も心地いい気分になります。
話を聞く時の姿勢をお伝えしますね。
- 相槌を大きく、最後まで打つこと
相槌は「話を真剣に聞いているというサイン」を相手に送ることが出来ます。
きちんと話を聞いてくれる人は印象が良く、話している方も気分が良いですよね。
心理学的な実験では、話を聞いている学生に相槌を打たせ、後半になって相槌を打たなくなるという実験をしました。
そうすると、先生は学生たちに冷たい印象を持ちました。
話をしている最中は相槌をたくさん打つことが大切です。
さらに、初めは少なめにして、後半になるほど多めに相槌を打つことで「もっとあなたの話を聞きたい」というアピールになります。
このように最後まで相槌を打ち、話をきちんと聞いているサインを相手に送りましょう。
- 相手の目を見て話を聞く
当たり前ですが相手と話すとき、話を聞くときは目を見ることが大切です。
視線をそらしていると聞いているのか不安にさせてしまいますよ。
- 体ごと、話している相手の方に向ける
- メモを取る
メモを取ることで相手の言葉をもれなく聞こうというサインになります。
ポジティブな発言をする
前向きな発言をすると、上司からの印象は良いものになり、信頼度がアップします。
一緒に仕事をしていくとなったときにネガティブな発言をしている人は、仕事を任せていいのか心配になりますよね。
「自分は全然できなくて…」
「不安ですけどやってみます」
謙遜しているという節も伝わりますが、自身のなさも伝わってしまいますよ。
例えば、入社時の自己紹介のときに。
~ネガティブな発言~
「不安がたくさんありますが、なんとか頑張ります」
「自信ないですが、やらせていただきます」
「不束者(ふつつかもの)でご迷惑おかけするかと思いますが…」
このような発言は、相手にも不安や心配な気持ちを与えてしまいます。
自分の不安を話すことで、目上の方に対して「自分のことを配慮してほしい」と捉えられてしまうかもしれません。
~ポジティブ発言~
「何事も吸収して頑張ります」
「新鮮な気持ちで、頑張らせていただきます」
ポジティブ発言は「まっすぐ、前向きに頑張りたい」気持ちが伝わってきませんか?
発言をポジティブにする。
そうすれば相手の印象も良くなるし、一緒にいて気持ちがいいと思われますよ。
こちらの記事も参考になると思います。
否定語ではなく肯定語で相手を気遣いながら言いたいことが言える5つの方法
丁寧な言葉遣い
些細な言葉遣いも学んでおきましょう。
つい正しいと思って使ってしまいがちな言葉ですが、目上の方に使うには失礼に当たる場合があるので注意しましょう。
- 「了解です」→「かしこまりました」「承知しました」
「了解です」という言葉は丁寧語です。
目上の方に対しては謙譲語である「かしこまりました」や「承知しました(いたしました)」が望ましいです。
- 「ご苦労様です」→「おつかれさまです」
「ご苦労様」という言葉は目上の方が部下に使う言葉なので、注意が必要です。
- 「参考になりました」→「勉強になりました」
「参考」という言葉の意味は「自分の考えを決定する際の判断材料にする」という意味合いがあります。
そのため「あなたの意見を足しにします」「参考程度に聞いておきます」というようなニュアンスが感じられ、
失礼に当たる場合があるので気を付けましょう。
使ってしまいがちな言葉ですが、この違いを知っているか知らないかだけで、印象が大分変わってくると思います。
上司を立てる細かな配慮
目上の方に対しての細かな配慮ができる人は、信頼を得やすいですよね。
エレベーターに乗るときや飲み会でも目上の方に対してのマナーはあるのですよ。
- 目上の方と一緒にエレベーターに乗るとき
- 扉が開いたら、エレベーターの扉を抑えて目上の方を先に通す
- 乗り終えたら自分がボタンの前に立って操作する
- 一緒に降りる際は、「開」を押して目上の方に先に降りていただく(もう片方の手でエレベータの扉を抑える)
そして立つときは、操作ボタンに向き合うのではなく、
壁を背にして立つと目上の方に背中を向けない姿勢で立てるとより丁寧になります。
- 飲み会の乾杯をするとき
目上の方とグラスを交わして乾杯するときは、目上の方よりもグラスを下げること。
プライベートの話もしてみる
何度か一緒に仕事したら折り合いをみてプライベートな話もしてみましょう。
上司との距離が縮まり、コミュニケーションが取りやすくなりますよ。
相手とプライベートの話をすると情が湧きますよね。
情は、人間関係や信頼関係を築くのに大切です。
仕事の合間を縫って、タイミングを見て上司と雑談するのはいかがでしょうか。
目上の人だって人間です。
気を遣いすぎて仕事上の話しかできないのは、どこか冷たい仕事上の関係という風になってしまってぎこちなさが続いてしまいますよね。
きっと距離が縮まって、一緒に仕事をするのが楽になりますよ。
丁寧すぎるとかえって失礼にあたる「慇懃無礼」
「慇懃無礼」(いんぎんぶれい)とは、丁寧すぎて返って無礼に当たる様を言います。
言葉遣いや行動の丁寧さばかりに気を取られているとかえって失礼だと思われることがあります。
例えば、礼儀正しさばかり意識していると、こびを打っているだけではないかと思ってしまいますよね。
それを防ぐためにもプライベートな話を時折聞いてみるというのも良いですね。
素直に「相手を知りたい」という気持ちを表現するここで、相手も心を開いてくれ、コミュニケーションもスムーズに取れるようになるでしょう。
まとめ
人と接する中で、人間関係はとても大事ですよね。
仕事への影響が出やすい目上の方との関係性は大切になってきます。
礼儀作法を身に付けてコミュニケーションが取れやすくなれば、仕事もスムーズにこなせますよ。
ビジネスでは良い人間関係を築くことは、信頼関係にもつながります。
信頼関係を築くことが出来れば、相手も安心して仕事も任せれられるようになりますよね。
そして、お互いが気持ちよく仕事が出来れば、気を遣いすぎて疲れることもなくなります。
目上の方への礼儀作法を身に付けて、快適な社会人デビューを目指しましょう。