ビタミンが美容に良いことを知って良いても、種類が多くて、どれをどのくらい摂取して良いかわからない!と思ったことはありませんか?
それぞれのビタミンにどんな効果があるのか知ることができれば、あなたが摂取したいビタミンを見つけることができますよ。
ここでは美容に良いビタミンの種類から効果的な摂取の仕方まで紹介していきます!
ビタミンとは
ビタミンとは5大栄養素の中の一つで、糖質・脂質・タンパク質の代謝を円滑に進める働きをします。
人間の生命を維持するためにも必要不可欠な栄養素なのにもかかわらず、ビタミンは体内で合成することができません。
そのため、食事などで摂取する必要があります。
ビタミンの種類
ビタミンは全部で13種類あり、水に溶ける「水溶性ビタミン」と油脂に溶ける「脂溶性ビタミン」の2つに分けることができます。
水溶性ビタミン
水溶性ビタミンは、よく耳にするビタミンCとビタミンB群です。
ビタミンB群とは、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を指します。
水溶性ビタミンは水に溶けやすく、熱に弱い特徴があるので、水洗いや加熱調理で失われることがあります。
また、沢山摂取しても尿などからすぐに排泄されてしまう性質もあるため、食事などで毎日こまめに摂取することが大切です。
脂溶性ビタミン
脂溶性ビタミンはビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKの4種類です。
水溶性ビタミンの反対で、体の中に蓄積されやすいため、過剰摂取に注意が必要です。
一般的な食事で、過剰摂取になることはあまりありませんが、体内に過剰に蓄積されてしまうと、
過剰症を引き起こし、頭痛などの様々な不調を招いてしまいます。
ビタミンは美肌に必須!
13種類のビタミンをバランスよく保つことが、健康はもちろん、美容にもとっても大切です。
ビタミンにはそれぞれ違った働きがあり、美容に対する効果も様々です。
あなたが今抱えている肌トラブルや肌悩みは、いずれかのビタミンが不足していることが原因かもしれません。
乾燥肌にはビタミンA
肌がカサカサしたり、つっぱりが気になるという乾燥肌の場合には脂溶性ビタミンのビタミンAが不足しているサインかもしれませんよ。
ビタミンAは皮膚や粘膜を正常に保つ働きをしています。
不足すると、潤いをキープできないだけでなく、ターンオーバーも乱れ、バリア機能も低下するので乾燥肌を招いてしまいます。
肌の乾燥は、シワやたるみ、毛穴の開きなど、様々な肌トラブルにも繋がるので意識して摂取しておきたいですね。
シミやそばかすにはビタミンC
シミやそばかすの予防や改善には水溶性ビタミンのビタミンCが効果的です。
ビタミンCにはシミの元となるメラニンが増えるのを阻害したり、黒色メラニンの色素を元に戻す還元作用などの効果があります。
シミやそばかすが薄くなるだけでなく、日焼けも予防し、美白効果が期待できます。
ハリ・弾力にはビタミンC
肌のハリや弾力を維持するために欠かせないのはコラーゲンです。
ビタミンCには、コラーゲンを生成する働きがあるため、たるみを予防しハリのある肌を保ってくれますよ。
老化にはビタミンA・E・C
老化の原因にもなる体の酸化を防ぐ、抗酸化作用は20代をピークに低下していきます。
肌の酸化は、しわ・シミ・たるみなど様々な肌トラブルを引き起こし、肌を老化させてしまいます。
脂溶性ビタミンのビタミンAやビタミンEを摂取し、抗酸化作用を補うことで、老化の防止につながります。
また、ビタミンCにも抗酸化作用があるので若々しい肌に導いてくれます。
ビタミンEは別名「若返りのビタミン」とも呼ばれており、抗酸化作用のほかにも血行促進作用があり、肌のくすみ改善したり
新陳代謝をサポートする作用により、肌のターンオーバーを健全に促す効果も期待できます。
ニキビなどの肌荒れにはビタミンB2・B6
肌荒れを予防・改善してくれるのは、水溶性ビタミンのビタミンB2、ビタミンB6です。
ビタミンB2は、肌のターンオーバーを活性化させることで代謝を促進し、健康的で美しい肌を維持してくれます。
また、皮脂分泌をコントロールする役割もあるため、毛穴の開きやニキビ、肌荒れの予防に効果的です。
ビタミンB6は肌の素になるタンパク質の分解・合成を助けてくれる栄養素で、ハリと潤いのある肌を目指せます。
また、肌のバリア機能を保つ働きがあるため、紫外線などの外部からの刺激による肌トラブルも防いでくれます。
効果的なビタミンの取り方は?
13種類のビタミンの中で、美容に大きく関係してくるのは、「ビタミンA・ビタミンE・ビタミンC・ビタミンB2・ビタミンB6」だということが分かりましたね。
自分に必要なビタミンが分っても、自分はどれだけ不足しているのか、効果的に摂取する方法はあるのか、気になりますよね。
美容効果の高いビタミンの1日の摂取量や効果的な摂取の仕方を見ていきましょう。
1日に必要な摂取量は?
それぞれのビタミンには、必要量を満たす「推奨量」または、不足状態にならない量の「目安量」と
日常的に摂取しても過剰症を起こさない最大量の「耐容上限量」が設定されています。
ビタミンA
18〜49歳のビタミンAの1日あたりの推奨量は以下の通りです。
1日あたりの推奨量 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
18〜29歳 | 650μgRAE | 850μgRAE |
30〜49歳 | 700μgRAE | 900μgRAE |
そう言われても聞きなれない単位だし、よく分かりませんよね。
ビタミンAは、肉、魚などの動物性食品、また野菜などの植物性食品からも摂取することができます。
うなぎやレバーなど、動物性食品に含まれるビタミンA量はとても豊富です。
- うなぎ蒲焼き 100g 約1500μg
- ぶたスモークレバー 100g 約17000μg
また、以下のような身近な食品でも摂取することができます。
- 生卵1個 60g 約126μg
- 牛乳1杯 200g 約76μg
- にんじん1本 150g 約1125μg
例えば、普段の朝食に牛乳1杯を足し、昼食は卵を2個使用したオムライスを食べ、夕食に3分の1本分のにんじんサラダを足すと、
30〜49歳の女性の推奨量である700μgのビタミンAを摂取できます。
上記の食材以外にもほうれん草などの野菜や肉・魚にも含まれているので、少し意識すれば1日の推奨量を摂取することができますよ。
しかし、乾燥や老化を防ぎたいからと、毎日レバーを食べたり、サプリメントで必要以上に摂取してしまうと過剰症を引き起こしてしまう可能性もあります。
ビタミンAは脂溶性ビタミンで体内に蓄積しやすく、過剰摂取の害が知られているため、
耐容上限量として男女ともに2700μgRAEが設定されています。
普段の食生活で過剰摂取になることは滅多にありませんが、摂りすぎもよくないということは頭に入れておきましょう。
ビタミンE
18〜49歳のビタミンEの1日あたりの推奨量は以下の通りです。
1日あたりの推奨量 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
18〜29歳 | 5.0mg | 6.0mg |
30〜49歳 | 5.5mg | 6.0mg |
ビタミンEはアーモンドなどの種実類、油脂類、穀類、魚介類、豆類、野菜類などに多く含まれています。
- アーモンド15粒 20g 約6mg
- オリーブオイル 大さじ1 約0.8mg
- たらこ1腹 50g 約3.5mg
- 豆乳1杯 200g 約4.4mg
毎日の間食としてミックスナッツを食べたり、豆乳を飲んだりするだけで、1日の推奨量のビタミンEを摂取することができそうですね。
また、ビタミンEは摂取量の3分の2が便として排出されるため、脂溶性ビタミンの中では比較的体内に蓄積されにくいです。
そのため、通常の食事で過剰症が見られることはほとんどありません。
とは言え、サプリメントなどで極端に過剰摂取すれば、健康障害がみられる可能性は否定できないので、耐容上限量が以下のように設定されています。
1日あたりの耐容上限量 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
18〜29歳 | 650mg | 850mg |
30〜49歳 | 700mg | 900mg |
ビタミンC
ビタミンCの1日あたりの推奨量は、12歳以上の男女ともに100mgです。
耐容上限量は定められていませんが、サプリメントなどの通常の食品以外から1,000㎎/日以上の量のビタミンCを摂取することは推奨されていません。
ビタミンCというとレモンなど柑橘系の果物のイメージが強いですよね。
しかし果物や野菜以外に、いも類などにもビタミンCは含まれています。
- ゴールドキウイ1個 80g 112mg
- ブロッコリー100g 140mg
- フライドポテト100g 40mg
- 蒸しさつまいも1個 200g 58mg
果物にビタミンCが豊富なのは想像できますが、フライドポテトなど、いもに含まれているのは意外ですよね。
しかし、意識していなければ野菜や果物は不足してしまいがちで、ビタミンC取れてないかも、という場合もありますよね。
厚生労働省行った「国民健康・栄養調査」によると、ほとんどの世代でビタミンCは不足傾向です。
ビタミンCは美容にも様々な面で効果が高いので、意識して摂取したいですね。
間食に蒸したさつまいもを食べたり、食後に意識してフルーツを取り入れるだけでも1日の推奨量を補いやすくなりますよ。
じゃがいもとブロッコリーを使用したシチューやグラタンなどはビタミンCを摂取するのにいいメニューですね。
ビタミンB2
ビタミンB2の1日あたりの推奨量は18〜49歳の女性で1.2mg、男性で1.6mgです。
水溶性ビタミンであるビタミンB2は、体内に蓄積しにくいことから、多量摂取による過剰障害は起こりにくく、耐容上限量は設定されていません。
ビタミンB2は乳製品や豆類、肉・魚・野菜など様々な食品に含まれています。
- 魚肉ソーセージ1本 約0.5mg
- 牛乳1杯 200g 約0.3mg
- 卵1個 60g 約0.2mg
- アーモンド15粒 20g 約0.2mg
乳製品や豆類などを普段の食事で摂らない場合はビタミンB2が不足しているかもしれません。
チーズや牛乳、納豆、卵、ほうれん草など、身近な食品にもビタミンB2は含まれているので、毎食意識して取り入れることができるといいですね。
ビタミンB6
ビタミンB6の1日あたりの推奨量は18歳以上の女性で1.1mg、男性で1.4mgです。
ビタミンB6は、野菜類、穀類、魚介類、種実類などに多く含まれています。
- ブロッコリー 100g 約0.3mg
- 白米茶碗1杯 200g 約0.04mg
- カツオ1柵 250g 約1.9mg
- ささみ1本 60g 約0.4mg
特に、赤身の魚や、ヒレ肉やささみなどの脂が少ない肉類に多く含まれているので、マグロのお刺身や鶏胸肉の料理などを
食事に取り入れると、1日の推奨量を摂取することができそうですね。
おすすめの鶏胸肉レシピの動画を載せておきます。
ビタミンB6は水溶性ビタミンですが、過剰摂取による健康被害が報告されていることから、耐容上限量が以下のように設定されています。
1日あたりの耐容上限量 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
18〜29歳 | 45mg | 55mg |
30〜49歳 | 45mg | 60mg |
とはいえ、通常の食事からの摂取では過剰症の心配はいらないでしょう。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」「国民健康・栄養調査」
摂取方法は?
毎日バランスの良い食事ができれば、ビタミンが過度に不足することはなさそうですね。
食事で必要量のビタミンを摂取できるなら、それに越したことはありませんが、
忙しい毎日で朝食を抜いてしまったり、外食が多く偏った食生活が続いてしまうこともありますよね。
より効率的にビタミンが摂取できるポイントを知っていれば、ビタミン不足を防げるかもしれませんよ。
食事で取り入れる際は調理法に気をつけよう
ビタミンが豊富に含まれる食材を積極的にとるようにするだけでなく、調理法に気をつければ、同量を食べても摂取できるビタミン量が変わってきます。
繰り返しになりますが、水溶性ビタミンであるビタミンCとビタミンB群は熱や水に弱いため、長時間水に浸けていたり、加熱しすぎると分解されてしまいます。
水洗いはサッと済ませ、加熱調理は蒸したり、電子レンジを使うことで比較的ビタミンを失わずに摂取することができますよ。
また、レモンやゆずは果汁のみよりも果皮や果実丸ごとの方がビタミンCの含有量が多いので、皮ごとすりおろしたり、蜂蜜漬けやジャムにするのもおすすめですよ。
その際は皮に農薬がついていることもあるのでしっかり洗ってくださいね。
加熱調理する際には、ビタミンがでんぷんで保護されており、調理後にもほとんど分解されずに残るじゃがいもやさつまいもや、
ビタミンが加熱によって壊れにくいピーマンやパプリカを使用するなど、食材選びに気を使うのも効果的ですね。
ビタミンEは光に弱いため、ナッツなどビタミンEが豊富な食品を保存するときは、光を避けるようにしましょう。
一緒に摂ることで効果アップ⁈
栄養素を組み合わせることで、単体で摂取するよりも効果がアップするものもあるんです。
ビタミンCとビタミンEは一緒に摂るのがおすすめです!
ビタミンCはビタミンEの作用を長持ちさせてくれる作用があるので、一緒に摂ると相乗効果でその作用がよりパワーアップするといわれています。
また、肌の元となる栄養素のタンパク質と合わせて摂取するのもいいですね。
サプリメントやドリンクで手軽に摂取も
食事に気を遣う余裕がない場合には、サプリメントやドリンクで手軽に摂取する方法もありますよ。
ビタミンが豊富に配合されたジュースなどはコンビニなどでも手軽に手に入りますよね。
サプリメントも、ドラックストアなどに行けば、たくさんの種類が販売されています。
自分に不足しているビタミンを選んで手軽に、効率的に摂取することができますね。
しかし、サプリメントやドリンクは手軽に摂取できるからこそ、摂りすぎには気をつけるようにましょう。
こまめに摂取する
ビタミンは1日の必要量を1度で摂取してしまうより、朝昼晩とこまめに摂取した方が効果的です。
中でもビタミンC、B2、B6などは体内に摂り溜めることができません。
たくさん摂っても尿などとして体の外へ排出されてしまうので、
食事で摂取する場合も、サプリメントなどで補う場合も、朝昼晩にわけて摂るようにしましょう。
直接肌に塗るのも◎
体の中にビタミンを取り入れることは、美容だけでなく健康面でも大切なので欠かせませんが、
肌へ直接届けたいなら「塗る」方が効率的ですね。
ビタミンが配合された化粧水やパックなどはたくさんあり、特にビタミンCのものはよく見かけますよね。
即効性を求める場合は使ってみるのもおすすめです。
まとめ
ビタミンは、健康や美容に欠かせない大切な栄養素です。
特に美容に関係するのは以下5種類のビタミンですよ!
- ビタミンA 肌の乾燥を防ぎ潤いを保つ
- ビタミンE くすみ改善・新陳代謝アップで老化防止
- ビタミンC シミ改善・美白効果・ハリや弾力を保つ
- ビタミンB2 ターンオーバーの活性化で肌荒れ予防
- ビタミンB6 バリア機能を保ち肌荒れ予防
調理法や、食材の組み合わせによってより効果的に摂取することができますよ。
食事で摂取するのが難しい場合はサプリメントやドリンクで補うのもおすすめです。
その際は過剰摂取に気をつけてくださいね。
毎日ビタミンを摂取していつまでも若々しく健康な肌を保ちましょう!