突然の地震がきたら、あなたはどうしますか?
有事の際、普段から何を備えているかが、生死の分かれ目になる場合も多くあります。
この記事では、いざ、という時に必要になる物や、被害を最小限にするための日頃の備えについてお伝えします。
備えの有無は、家族の命に関わる問題です。
しっかり準備して、家族全員、無事に生き残れるようにしましょう。
災害時に絶対必要な物って何?
まず、有事の際に必需品となる物を下記に記載致します。
- 飲料水
- 生活用水
- 食料
- 照明器具
- 情報ツール(防災用アプリ、ラジオ、ペン等)
- 装備品(ヘルメット、雨具、マスク、防寒具、手袋等)
- 乾電池、携帯用バッテリー
- 衛生用品(ティッシュ、トイレ用品等)
- 医薬品
- 火起こし出来る物(カセットコンロ、ライター等)
- リュックサック
では、順番にみていきましょう。
飲料水
人間が生きるために1日に必要な水の量は、最低でも2Lです。
災害時に給水車が到着するまではおよそ3日位かかります。
なので、最低量より1L以上多い、3L×人数分×3日分の備えが必要になります。
生活用水
2リットル等の大きめのペットボトルは、捨てずに水を入れとっておき、風呂場などに並べておくと、用水として使えます。
少し多めに用意しておきましょう。
でないと、貴重な飲み水を用水として使うはめになりますよ。
特に子供はあまり汚れを気にしないので、大人よりも多く用水が必要になる事を考慮しておかないと、後で苦労を強いられます。
食料
農林水産省の示すデータには、「過去の災害経験から、1週間程度は品薄状態で食料が手に入りにくい」とあります。
ですから、余裕をみて、それよりも多い10日分以上の備えをしておけば安心です。
すぐに食べられ、日持ちのする乾パン、レトルト食品が最適です。
なるべく調理せず食べられる物や、日持ちのする物を揃えましょう。
砂糖、塩、酢などの調味料や油は多めに蓄えておくと良いです。
理由は下記、「調味料・油」の項で説明します。
又、非常時は栄養が偏るので、マルチビタミン等のバランスの良いタイプのサプリも用意しておきましょう。
「ダイエット中にめまいがした」なんて経験ありませんか?
栄養が偏った状態だとそれが続きます。
特に、子供にとっての栄養不足は大人より重大な問題になります。
だからこそ、サプリメントは絶対必要です。
但し、大人と子供では必要な分量が違いますから、用法・用量には気をつける必要があります。
場合によっては、ハンマーで砕いて少量にするのも手です。
照明器具
電池の消費を最小限するためにも、バッテリー不要のソーラー式や手動発電式の方がよいでしょう。
ランタン型の照明は、食事の時にも活躍しますから、用意しておきたいところです。
又、多機能ライトはあらゆる場面で役立つので一つ用意しておきましょう。
情報ツール
携帯ラジオは電池なしでもソーラー等で動くタイプが良いでしょう。
防災アプリもあらかじめインストールしておきます。
もしもの時にもスマホが役立つ
普段から使用しているスマホが、いざ、という時にも役立ちます。
海外で、倒壊家屋の下敷きになった人が、手元にスマホがあったお陰で救出された事例もあります。
最近は、ライトを懐中電灯代わりにも出来る程、電池持ちも良くなって、今まで以上に災害時にも役立つ様になってきています。
スマホの充電用アクセサリは一つ持っておきましょう。
30000mAh 6台同時充電 大容量 ソーラーチャージャー
装備品
落下物や破片、粉じんから身を守るため、ヘルメット、マスク等はしっかり揃えておきましょう。
特にマスクは、花粉症やコロナ対策必要性を考えれば、絶対に書かせない必需品ですからね。
又、防寒着、手袋、下着等は多めに準備しておく様にします。
雨具も人数分の用意が要ります。
乾電池、携帯用バッテリー
乾電池等は、容量(mhと書かれた値)の大きいアルカリ乾電池が良いでしょう。
携帯用バッテリーについても同様に、容量の大きい物を選びます。
尚、自然放電するため消費期限に注意し、期限が近くなったら新品に取り替えましょう。
定期的に充電するのが面倒でなければ、充電式の電池の方が良いです。
理由は、最近の充電式の電池は、アルカリ乾電池より容量の大きい物も多くあるからです。
又、定期的に使用する事で、確実に使える事を確認しておける点も挙げられます。
他にも、手動式のバッテリー等もあると重宝します。
衛生用品
衛生用品も食料の時と同様、1週間程度は品薄で手に入らない可能性が高くなります。
ウェットティッシュは手拭き代わりに使え、用水の消費量も抑えられますから、出来る限り多めに用意すると良いでしょう。
鼻をかむ際等にアルコールを吸引してしまい、調子を崩す恐れがあるので、アルコールを含まない物が良いです。
簡易トイレも、大地震の際はトイレが壊れてしまう可能性もありますから、欠かせません。
「用をたそうと思ったらトイレが使えない」なんてなったら大変なので、多めが良いでしょう。
又、消臭袋やビニール袋も忘れず準備を。
生理用品もすぐには入手出来なくなるので、余分に揃えておいた方がいいですね。
消毒用アルコールもコロナ対策に必要ですから、多めにあると理想的です。
医薬品
医薬品も十分な量がないと、いざとなった時に必要な処置が出来ませんから、しっかりと用意しておきましょう。
救急用品はあると思いますので、これを1箇所にまとめておき、すぐに手の届く所においておきます。
市販の応急用セットもあると重宝します。
尚、慢性の持病がある場合、あらかじめ準備しておきましょう。
火起こし出来る物
コンロは必需品になります。
薄型の方が保管にスペースを要しないので、おすすめします。
ボンベも、ガスが止まった場合を考慮し、多めに用意しておくと安心です。
太陽光だけで調理出来る、ソーラークッカーもあると重宝しますよ。
リュックサック
大地震の際はかなりの確率で断水しますから、給水所までいって水を運ぶ必要が出てきます。
リュックサックがあれば、一度に多くの水を運ぶのも大分楽になります。
避難が必要になったら、避難袋としても活用できますから、最低1つは用意しておきたい所です。
給水車が到着するまでに消費して空になったペットボトルを、運搬用の容器に使うのが良いでしょう。
尚、リュックは下記で紹介している防災セットの中身を取り出し、水運びに用いても良いと思います。
他にはどんな物が役に立つ?
生活必需品以外でも、備えておくと便利なアイテムはたくさんあります。
下記のケースを例に、あると役立つ便利グッズの紹介をします。
- 家具が倒れて扉を塞いでいる
- 夜間に地震がきて周囲が真っ暗になった
- 家が傾き、避難所へ移動する事になった
では、家具が倒れてきた場合から順を追って説明します。
家具が倒れて扉を塞いでいる
大地震後は家具などが倒れて扉を塞いでいる場合も多いので、工具はあると便利です。
のこぎり、ドライバー、ハンマー、ペンチ等は、家具等を切断・分解する際に要ります。
又、バールも1つ欲しいですね。
どの工具も、扱いに慣れていない場合、やや大きめ(ドライバー等は長め)の物の方が応用が効き、扱いやすいので、おすすめします。
夜間に地震が来て周囲が真っ暗になった
地震は昼夜問わず来ます。
夜間に突然停電した場合でも、ケミカルライトが人数分あれば、すぐに家族の居場所が分かり、重宝しますよ。
階段や出入口の横に蛍光テープを貼っておいても良いですね。
停電時に自動点灯するライトもあると安心です。
自動点灯ライトは、コンセントから外して懐中電灯代わりにもなりますから、設置しておいても損はしません。
トップランド-TOPLAND-3個口コンセントタップ-1400W
家が傾き、避難所へ移動する事になった
家が傾く等して避難が必要になった際に備え、広域避難地図は持っておくべきでしょう。
避難時には貴重品の携帯もお忘れなく。
避難先での生活も考え、あらゆる場面で役立つ、十徳ナイフ(万能ナイフともいう)も絶対あった方が良いです。
多機能ホイッスルも、移動中に方角を知ったり、万一の場合も周囲に存在を気づかせられますし、人数分用意しましょう。
ロープも避難所での生活の際に、物干し代わりにしたりと、色々役立つので、1本備えておけば安心です。
登山用 高強度ナイロンエスケープロープ
防災用品セットを活用しよう
必要な物をまとめた防災用品セットも、準備する上でうまく活用したい所ですね。
これだけでもある程度の量をまかなえますから、かなり準備が楽になります。
あっても損はしませんので、いくつか持っておくのも良いでしょう。
ちなみに、大人用だけでなく、子供用のセットも売られています。
防災用品一覧リスト
ここまでに説明してきた事項をリストにしました。
災害時に備えたローリングストックを
最近、ローリングストックという言葉をよく耳にする様になりました。
保存出来る予備の食材を買っておき、使ってはその分足し、を繰り返す備蓄法です。
食材の鮮度を保ち、もしもの時にも日常に近い食生活をキープ出来るのがメリットがあります。
消費した分は必ず、すぐ買い足すようにする事がポイントになります。
いざ、というときに役立つ食材
ローリングストックを考える上で重要なのが、どんな食材を蓄えるかです。
いくつか例を挙げますので、ローリングストックに最適な食材には何があるか考えてみましょう。
乾物
昆布、桜えびなど、日本には昔から乾物が多くありました。
特に、高野豆腐や煮干し、かつおぶし等は重要なタンパク原です。
水戻しだけで食べられる高野豆腐は、あると助かります。
かなり日持ちする、こういった乾物は多めに蓄えておくと良いでしょう。
調味料・油
災害時にまず優先して消費すべきは、冷蔵庫の中身です。
肉、魚、野菜はすぐに痛んでしまうので、早めに消費する様にしますが、それでも食べきれずに腐ってしまうかもしれません。
その際、上記「食料」の項で多めに蓄えておいた塩が役に立ちます。
もうお分かりになった方もいると思いますが、食材を塩漬けにする為です。
塩漬けにすれば消費期限をかなり伸ばせます。
砂糖、酢、油についても同様で、漬ける事で通常より日持ちする様になります。
又、砂糖なら、食材としてそのまま食べる事も出来ます。
だた、塩辛いものや甘い物を食べた後は、水が欲しくなりますね?
水の項目で1L以上多く用意した理由の一つがここにあります。
ですので、こういった災害時の応用も考えた上で備蓄をしましょう。
油もカロリーが高く、非常時には重要な栄養源になる上、調理用のストックとして、多めにあっても問題ありません。
尚、これらの食材を使った災害時の調理例も下記、「調理時」の項で紹介します。
市販の発酵食品はローリングストックに適さない?
古来より発酵食品は保存食として親しまれてきました。
しかし、発酵食品に賞味期限があるのは何故でしょうか?
理由1 風味が落ちる
納豆等の発酵食品は、食べ頃になった時に、冷蔵庫に入れたりして発酵を抑えています。
ですが、その状態でも菌は生きており、常に発酵を続けています。
発酵し続けていれば、時間と共に味が落ちるのも当然です。
これが常温となれば、あっという間に味が落ちてしまいます。
理由2 殺菌処理されている食品もある
最近の発酵食品の中には、衛生上の都合で出荷前に殺菌処理し、発酵を止めてる物もあるからです。
「殺菌処理されているなら腐らないのでは?」と思うかもしれません。
しかしながら、殺菌処理しても全ての菌を殺せるとは限りません。
わずかに残った悪い菌が腐敗させていく可能性も充分あります。
又、どうやって発酵を止めているのかが分からない物が多数存在しているのも事実です。
ですから、賞味期限内に食べきる様にし、ストックとしては扱わない方が良いでしょう。
被災時はどう行動すればいい?
災害時は電気、ガス、水道、全てが止まった状態での生活を余儀なくされる可能性高いでしょう。
そういった条件下では生活にも、それなりの工夫が要ります。
どう工夫すればいいか、下記に一例を挙げてみます。
記事を読み進めながらご自身でも考えてみて頂けたらと思います。
調理時
鍋を使わずとも、ビニール袋に米と水を入れ、茹でれば食べられる様になります。
その際、上記のソーラークッカーを用いれば、ガスも節約出来るため、おすすめします。
普段塩漬けを食べる前に、水洗いされている方もいると思いますが、必要はありません。
小刻みにしお茶椀に入れ混ぜご飯風にするだけで、節水しながらおいしく食べられますよ。
砂糖付けも同様に、漬け込んだフルーツを切ってビスケットに挟めば、子供も喜ぶ自家製おやつの完成です。
調理時に少し混ぜ込んで使えば、砂糖を節約しながら、フルーツの香りが食欲をそそるお惣菜の出来上がり。
といった感じで、普段からローリングストックをする過程で調理法を考えておくと、いざという時に戸惑わずに済みます。
又、普段から野菜をベランダや室内で育てておくのも良いでしょう。
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外出時
ガラス等も飛散していますから、靴はヒールのないなるべく厚底の物を選ばないと危険です。
停電で街路灯が付いていない場合に備え、外出はなるべく日中に行い、懐中電灯も携行しましょう。
余震に備え、万能ホイッスルも持ち歩くと、万一の時に役立ちます。
ごみ処理
どんな時でもごみは出ます。
災害時は物が少なくなりますから、ビニール袋やごみ袋も節約する必要が出てきます。
プラスチックごみを出す時、袋が一杯になったらそのまま縛り、捨てている方もいると思います。
その際すぐに縛らず、袋の外から押し潰すようにして圧縮すれば、2〜3倍は入ります。
押したせいで袋の横が破れたら、セロテープか透明ガムテープで止めておけば大丈夫です。
トイレごみは大量に出る上、臭うので早めの処理が必須になります。
上記の他にも、工夫できる箇所は多くあります。
日頃から考えておく癖をつけておきましょう。
日頃から何に気をつければいい?
阪神・淡路大震災や新潟県中越地震では、家具の下敷きになって死亡したり、大けがをするケースが多数発生しました。
大地震が発生した際にも家具の下敷きにならない様、転倒防止対策をしておく必要があります。
又、いざという時に備え、防災用品は常に手の届く所に置いておきましょう。
日頃から気をつけておくべきポイントについて下記に記載致します。
- L字金具等で家具を壁に固定する
- なるべく寝室や子ども部屋には家具を置かないようにする
- 寝室に懐中電灯やスリッパ、ホイッスル等を備えておく
- 常にどこに何があるのか把握しておく
- 本棚の前端に滑り止めテープを貼っておく(本が飛び出しにくくなる)
- ドアの前に大きな家具は置かない(倒れると脱出出来なくなる)
- あらかじめ家族で話し合って、集合場所や連絡方法を確認しておく
- 日頃から近所と話し合って連携できる様にしておく
- 就寝時はカーテンを閉めておく(地震の際のガラス飛散を防ぐ)
- 重い物はなるべく低い位置に置く
- 家具に付いているキャスターはロックしておく
- 家具の前面底部にくさびを挟み、壁側に傾斜させておく
- 粘着シートを家具の底面に貼っておく
まとめ
ここまで必要な物のリストや普段から気をつけておくべきポイントについて、最後にもう一度おさらいします。
- 水、食材は多めに用意する
- 砂糖、塩等の調味料はは多めに用意する
- バランスのとれたタイプのサプリも備蓄する
- ライトは電池がなくても動く物、両手が空く物が良い
- 情報収集用ツールの準備を怠らない
- 防護具、雨具、防寒着等は忘れず準備する
- 電池やバッテリーはなるべく容量の大きい物を選ぶ
- 電池は充電式の方が良い
- ティッシュや簡易トイレは多めに準備を
- 医療品は1箇所にまとめておく
- その他の必需品も忘れずに
いつ起こるか分からない大地震。
日頃から正しい準備をしていれば、もしもの時にも大事な家族の笑顔を失わずに済みますよ。