コーヒーを飲むことだけでなく、コーヒーを飲むために準備する時間も楽しいものになるんじゃないかと思うと、豆を挽くミルにも興味がわいてきますよね。
一見取っ手を回すだけに見えるミルですが、挽き方に違いがあるくらいだし、コツがあるんじゃないかと気になっているのではないですか?
そこで、今回は手動のコーヒーミルの使い方についてお伝えします。
コーヒーミルとはなにか
すでにご存知だと思いますが、コーヒーミルは「コーヒー豆を細かくする」道具です。
細かくすることによって、コーヒーの成分が溶け出しやすくなります。
コーヒー店に大きな粉砕機は「グラインダー」と呼ばれ、家庭用のものを「ミル」と呼びます。
手動ミルの特徴
家庭用のミルにも、「手動ミル」と「電動ミル」の二種類あります。
最初にお伝えしたように、今回は手動ミルに絞ってお伝えします。
ゆっくり楽しめる
手動ミルの一番の特徴は、挽いている時間も楽しめることです。
挽いているときのコーヒーの香りは別格です。
また、とても骨のおれる作業という訳でもないので、ゆったりと優雅な時間を過ごせます。
量を調整しやすい
今日は少し濃いめに・薄めになど調整できたらと思いませんか?
手動ミルで挽けるのは1~2杯ほどですが、細かな量の調整ができます。
慣れてきて、あなたの好みに応じて、コーヒー豆の量を変えて挽けたらかっこいいですね。
おしゃれ
手動ミルは置いておくだけでも、おしゃれな雰囲気が出ますよね。
電動ミルもおしゃれかもしれませんが、クラシックな見た目の手動ミルはとても趣(おもむき)があります。
基本構造
ミルの使い方を説明される前に、ミルの各部のパーツがなんと呼ばれているか知らないと、理解できないですよね。
・ハンドル
ハンドルを回すことで、豆を挽くことができます。
・ホッパー
ミルの真ん中部分の「刃」がついているパーツのことを指します。
・粉受け
引き出しのようになっていて、挽いたコーヒー豆の粉末を受け取るパーツです。
ミルの使い方
使い方は簡単にいうと、
①ねじを調整(豆の粗さを決めて調整)して、
②ハンドルを回す(豆を挽く)だけです。
シンプルですがコツがあるので、順番に解説していきます。
ステップ①豆の粗さを決めて調整
最初にどのような豆の粗さにするか決める必要があります。
一般的にこれから紹介する5つの挽き方があるとされていますが、
コーヒーの種類によって・抽出器具によって、挽き方を変えますので、一緒に説明します。
極細挽き
パウダーになるまで挽くことを、極細挽きと言います。
エスプレッソなどの濃厚な味を引き出したい時に、おすすめの挽き方です。
細挽き
細挽きも極細挽きと同じようにエスプレッソなどの濃厚な味を楽しみたいときにおすすめです。
極細挽きと比べると少し粒が大きい(粗い)です。粒が粗い方が、豆の成分が溶け出しにくいので、時間をかけて淹れる方法にぴったりです。
そのため、時間をかけてコーヒーに水を注ぐ「水出し」におすすめの挽き方です。
中細挽き
一番ベーシックな挽き方ですので、コーヒー豆に合う挽き方が分からない場合は、「ちゅうぼそびき」からお試しください。
コーヒーメーカーで淹れたり、ペーパードリップと呼ばれる紙を通していれるときに、おすすめの挽き方です。
中挽き
粒として目でも確認できるくらいの大きさです。
「少し粗め」と表現されることもあります。
粗くすると「雑味」がでにくくなります。
また中挽きより粗く挽いたときは、「フレンチプレス」と呼ばれる抽出器具を使用して淹れてみてください。
フレンチプレスは挽いたコーヒー豆とお湯を入れて数分待つだけでコーヒーができる優れものです。
ケトルでゆっくりお湯を注ぐ必要がないので、初心者でも簡単においしくいれられる抽出器具です。
フレンチプレスとは下にある画像のことです。
日本では紅茶などで使われることが多いですよね。
どんな抽出器具を使おうか悩まれている方におすすめです。
粗挽き
あまり用いられない挽き方ですが、ザラメくらいの大きさに挽きます。
粗い挽き方にすると、薄くて苦味の少ないコーヒーを淹れることができます。
時間をかけて酸味が強いコーヒーを楽しみたい方におすすめです。
酸味が強いコーヒーをお探しでしたら、下記の記事が参考になるかもしれません。
調整方法
ここまでで「いろんな挽き方」を紹介しましたが、挽き具合をどのように調整するか紹介します。
最初にハンドルの中心部にあるネジ・ハンドル・ストッパーを外します。
その下には回せるネジがあり、ネジを回して上にあげると粗く、下げると細かく挽けます。
ステップ②豆を挽く
豆をどのくらい挽くか・ネジで調整できたら、あとはハンドルを回しながら香りを楽しむだけです。
淹れる直前に
豆を挽くタイミングですが、コーヒーにお湯を淹れる直前がおすすめです。
なぜなら、豆を挽いた後は酸化のスピードがとても速いからです。
ゆっくり挽く
ゆっくり挽きましょう。速く挽きすぎると豆の味や香りを損なってしまいます。
速く回すと熱が生まれてしまうので、酸化を早めたりコーヒーが変質してしまったりと、デメリットが多いです。
1秒に1周くらいのペースですが、コーヒー豆の煎り方によって豆の硬さが変わるので、一概に「何秒に何周回してください」は言えません。
ポイントとしては「焦らずに挽く時間を楽しんで」ください。
最初は豆の硬さに衝撃を受けるかもしれません。
最後まで挽かない
最後まで挽いてしまうと、味に雑味が生まれやすくなります。
もったいない気持ちもわかりますが、最後まで挽こうとすると、挽いたあとの粒の大きさが変わってしまいます。
先にも書きましたが、粗いほど時間をかけて淹れる必要があるなど「粗さ」によって、淹れる時間を変える必要があります。
つまり、最後まで挽くと粗さがバラバラになり、「雑味」がうまれますので、最後まで挽かないことをおすすめします。
使い方の参考動画
一般的なミルの使い方なので、違うメーカーのミルを使われていても分かりやすいと思います。
使い方ワンポイント
コーヒーミルの使い方が分かったら、次はどうすればより簡単に・長く楽しめるか紹介します。
力を入れ過ぎない
力を入れ過ぎない(力まない)ことはとても大切です。
力むと疲れますしミルが安定しないので、挽きにくくなります。
ご自分の手の大きさにあったハンドルを探したり、重いミルを選んだりすると、軽い力で挽けますよ。
刃の材質
刃の材質には2種類「金属」と「セラミック」があります。
金属のミル刃
「切れ味が良い」というメリットがあります。
一方「刃こぼれしやすい」「熱が発生しやすい」などのデメリットもあるので、上級者用と言えるかもしれません。
値段も金属製の方が高いことが多いです。
セラミックのミル刃
「水洗いができる」「刃こぼれしにくい」などの管理のしやすさが特徴です。
しかし「金属と比べると切れ味が悪い」というデメリットもあります。
最初は管理のしやすいセラミックから始めるのがおすすめです。
掃除をこまめに
コーヒーしか挽かないのになんで「こまめに」掃除するの?と思われるかもしれません。
しかし、長時間掃除しないならば、刃の周りにカスがたまって、邪魔をしてしまいます。
湿度が高い日本では、ホッパーの中でコーヒーのカスが固まってしまうなんてことも考えられます。
最初は面倒かもしれませんが、慣れるとすぐに終わりますよ!
まとめ
手動のコーヒーミルについての基礎知識と使い方を紹介しました。
ミルの使い方はたったの2ステップです。
この記事でコーヒーミルの基礎知識と使い方を知ったあなたが、ご自分で挽かれたコーヒーを飲むのは、至福の時間となりますよ。
そのようにしてコーヒーを飲むことだけでなく、コーヒーを挽くこともお楽しみください!