眠っている間はお肌の大切な美容時間ですよね。
以前はよく「22時から深夜2時の間」がお肌のゴールデンタイムと言われていました。
夜ふかしすると疲れが残って肌荒れすることもありますよね。
しかしこの時間、実はゴールデンタイムというには間違っていることがわかってきたのです。
ではお肌のゴールデンタイムはいつなのか、美容と睡眠との関係を詳しく紐解いてみましょう。
お肌のゴールデンタイムはいつなの?
お肌のゴールデンタイムが22時から深夜2時と言われていたのはもはや過去の話です。
それではなぜ22時から深夜2時という時間が出てきたのでしょうか。
これは一昔前は就寝時間が22時頃の人が多かったことからきています。
眠っている間に分泌されるホルモン量のピークになる時間帯は、就寝の約2時間後です。
この時間と、眠るタイミングが重なっていたためゴールデンタイムと言われるようになったのだと推測されています。
しかし現代社会では22時までに就寝できないことが多いですよね。
現在の研究では、睡眠中のホルモンの分泌量がピークになる時間帯のことをゴールデンタイムと呼ぶようです。
一般的に、22時から深夜2時とは関係がないそう。
そして睡眠中に分泌されるホルモンの量をいかに増やすことこそが健康、美肌への大事なカギとなることがわかっています。
では、次はゴールデンタイムに分泌されるホルモンと、美肌への効果についてご説明していきますね。
メジャースリープが美肌へのカギとなる!
睡眠中は約90分周期でノンレム睡眠とレム睡眠が交互に訪れるのが通常ですね。
ノンレム睡眠が特に入眠時に訪れる深い眠りのことを指し、身体も脳も休息状態となっています。
そしてこの時間こそが一般的にいうゴールデンタイムといわれています。
一方、レム睡眠は脳は覚醒状態になり、身体を休める目的を持った睡眠と定義されています。
この睡眠サイクルをメジャースリープというそうです。
睡眠を細切れに取ると、ノンレム睡眠が浅くなってしまい、おのずとホルモンの分泌も減少してしまいます。
大切なことは睡眠は細切れに取らない方がいいということ。
お昼寝や電車の中でうたた寝してしまうと、悲しいことにメジャースリープのリズムを乱しかねず、睡眠の質を下げてしまう可能性があるそうです。
睡眠を取ればよいというわけではないことに、少し驚きました。
つまり、睡眠の質を良くすることでホルモンの分泌量がアップするということなのですね。
睡眠中に分泌される強力なホルモン
あなたが眠っている間に働く、美容や健康にとって大切なホルモンが2つあります。
- メラトニン
- 成長ホルモン
これらのホルモンは、時間帯ではなく睡眠の質によって分泌量が左右されているようです。
2つのホルモンがどのように美肌に関係してくるのか、少し理解を深めてみますね。
老化防止「メラトニン」
メラトニンは覚醒と睡眠を切り替えて自然な眠りを誘う作用があり、「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。
起床後、日光を浴びると脳が信号を送り体内時計が進みはじめ、活動状態となります。
そして、体内時計からの信号でメラトニンの分泌がストップします。
このメラトニンは14から16時間後に分泌されはじめ、心身をリラックスモードにすることで、自然な眠りを促す働きをしています。
そして美容に大切な抗酸化作用によって、細胞の新陳代謝を促してくれているそうです。
なんと、ビタミンCやビタミンEを上回る効果とも言われているそう!
これだけ聞いても美容に強力な効果があることがわかりますね。
その他にもメラトニンには疲労を回復したり、病気や老化防止など健康面でも良い効果が期待できますよ。
しかし、厚生労働省のホームページによると、このメラトニンの分泌は主に光によって調節されています。
そして夜中に強い照明の中にいると体内時計の働きが乱れ、メラトニンの分泌が抑えられてしまうのです。
これが睡眠と覚醒のリズムが乱れる原因となっているそう。
実際に寝不足が続くと、肌にハリがなかったり、なんだか疲れが取れていない気がすることがありますよね。
これはメラトニンの減少によって体の抗酸化力が弱まったためなのです。
これは驚きのからくりです!
眠るときは部屋を暗くする方が良さそうですね。
美肌の味方「成長ホルモン」
そしてもう一つ、大事なホルモン「成長ホルモン」が睡眠中に分泌されています。
子供の頃、成長ホルモンのために寝なさい!とよく言われたものですが、実は大人になっても分泌されているのです。
疲労回復をしてくれるうえ、肌のターンオーバーの正常化を促し、アンチエイジングに一役買ってくれているのは成長ホルモンのおかげのようですね。
成長だけの役割だと思われがちですが、実は美肌に大切なものだったのですね。
成長ホルモンは「ノンレム睡眠」のときに集中的に分泌されていると言われています。
睡眠の質を上げて美肌を目指そう!
睡眠の質によって美肌に効果的なホルモンの分泌量がかわるという関係が明らかになりました。
では睡眠の質を上げるにはどうしたらよいか気になりますよね。
効率よく上げるすぐ実践できるおすすめの方法を、日中編と寝る前編、それぞれ3つずつご紹介しますね。
どれか1つでも、あなたにあった方法で試してみると良いかもしれません。
すぐ実践できる睡眠の質を上げる方法 日中編
日中はエネルギー代謝も活発だと言われていますので、夜と比べて身体も動かしやすく、比較的実践しやすいかと思います。
思いついたときに気軽にトライしてみましょう。
日中に日光を浴びる
朝起きてカーテンを開けてたら、15秒くらい太陽の光を浴びて身体を目覚めさせることをおすすめします。
こうすることで、自然と約14〜16時間後に眠くなるメラトニンが分泌されはじめ、入眠スイッチが入ることになります。
朝起きがけにカーテンを開ける習慣をつけるといいかもしれませんね。
朝食を取る
忙しい朝はなかなか朝食を摂ることが難しい場合もあります。
しかし、朝食を摂ると身体が目覚めるうえ、体内のリズムが良くなることにも繋がることがわかっています。
時間をとって摂ることが難しい時は、手軽にカロリーを摂取できるゼリーなどで代用する方法もありますよ。
30分前後の軽い運動をする
本来であればフィットネスやエクササイズなどの有酸素運動が好ましいですが、実際毎日運動することは難しい場合は、適度に歩くだけでも良いかと思います。
また、移動手段としての徒歩や自転車もよい運動になりますので、より深い眠りにつきやすいよう実践してみるといいかもしれません。
すぐ実践できる睡眠の質を上げる方法 就寝前編
就寝前は心身の緊張をほぐす大事な時間です。
ゆっくりのんびり、自分時間を楽しむようにリラックスすることで睡眠の質だけでなく、メンタルの安定にも繋がることが期待できますね。
お風呂のチカラを借りよう
より寝つきを良くするには、就寝の90分前までの入浴がおすすめ。
また、湯船につかることで身体の温度が上がり、より寝付きがよくなりますよ。
肌表面が温められると、身体中の血のめぐりがよくなり、老廃物は体外へ排出してくれるのです。
顔色がよくなったり、美肌に近づき嬉しい効果が沢山あるのですね。
体調に合わせた入浴法で、無理なく体温を上げることが良質な睡眠につながるコツです。
軽くストレッチしてリラックスを
寝る少し前にベッドの上で軽く行う程度が望ましいです。
無理なく続けられることで習慣化できそうですよね。
ベッドの上で仰向けになり、万歳をするように両手を上に伸ばしストレッチします。
そうすることで全身の緊張がほぐれ、リラックスした状態に。
気持ちが良いと感じるくらい、ほんの数秒間するだけでOKです。
ココロもカラダも落ち着き、ぐっすり寝られそうですね!
就寝前のブルーライトをカット!
ブルーライトとは、近年普及しているLEDをバックライトにしたテレビやパソコン、スマートフォンなどのディスプレイから発生しています。
このブルーライトがメラトニンの分泌を減少させる原因となるのです。
良い眠りに入るためには、寝る直前までパソコンやテレビを見ないように、また布団の中でのスマホ操作も控えたほうが良さそうですね。
他にも、以前にハチミツを寝る前に摂取することで安眠効果がわかっている記事を書いているので、そちらもご参照いただけると嬉しいです。
寝る前に摂ると嬉しい5つの効果!おすすめのはちみつと選び方のコツ
まとめ
単純に睡眠を取るだけでなく、睡眠の質が顔色や肌の調子、また身体の健康に大きく関わるものであることがわかりました。
睡眠によって分泌量が変わる
- 成長ホルモン
- メラトニン
この2つのホルモンの作用を意識し、メジャースリープのリズムを整えることでより質のよい睡眠を得ることが可能です。
あなたの肌のゴールデンイムを作ることで、より美肌に近づけるかもしれませんね。