
なんとなくだるいと、体の不調を感じることはありませんか?
仕事のストレスが重なって、やる気が起きないくらいに疲れていることもありますよね。
今、あなたが感じているその不調は、自律神経のバランスが乱れているからかもしれません。
頑張りすぎているなぁと感じたときに、今回ご紹介する自律神経を整える方法を取り入れてみてください。
あなたに合った方法を見つけて、元気に過ごせるようにしていきましょう。
自律神経が乱れる原因と心や体に現れる症状とは

自律神経が乱れることで、心や体に悪い影響を与えることがあります。
まずは原因を知って、心や体の症状を改善できるか確かめてみましょう。
自律神経が乱れる原因とは
自律神経が乱れる主な原因は、ストレスや生活習慣です。
自律神経とは、血管や呼吸器官、内臓などの機能を調節している神経のことです。
自律神経には2種類あります。
- ストレスを感じたときに働く交感神経
- リラックスしたときに働く副交感神経
自律神経はお昼に交感神経を働かせ、夜になると副交感神経に切り替わる仕組みになっています。
しかし、ストレスが溜まったり、生活習慣が悪くなったりすると、夜でも交感神経が働くようになるんです。
そのまま無理をして頑張り続けると、体が危険を感じてストレスと戦うか逃げるかという反応を示します。
そのため体内に蓄えられたエネルギーを使い、普段は発揮できないような大きな力を出そうと頑張るのです。
夜に副交感神経にうまく切り替わらない日が続くと、体は休めなくなり、何だかだるくてやる気が起きなくなってしまいます。
夜勤をしている場合は、自律神経がさらに乱れやすい環境で仕事をしているかもしれません。
お昼に仕事をしている人とは反対に、夜に体を動かすために交感神経が働いているからです。
仕事が終わった朝やお昼にリラックスする時間が作れないと、副交感神経がうまく切り替わらずに体の不調が出てきやすくなります。
自律神経が乱れると現れる症状
個人差はありますが、長期間ストレスを受け続けたり生活習慣が乱れたりすると、心や体に様々な症状が出てきます。
体に現れる症状
- 疲れやすい
- めまい、ふらつき
- 冷え、のぼせ
- 頭痛
- 耳鳴り
- 動悸
- 関節の痛み
- 便秘
- 下痢
- 口や喉の不快感
- 発汗
- 肩こり
心に現れる症状
- イライラしやすくなる
- 不安を感じることが多くなる
- やる気が出ない
- パニックになりやすくなる
心や体に現れる症状はこれだけではないですが、原因が分からずに体調が悪い状態が続くのは辛いですよね。
リラックスする時間を作って、自律神経のバランスを整えることが、心や体の健康を維持するのに重要です。
リラックスして自律神経を整える5つの方法

毎日を楽しく過ごすために、自分に合った方法でリラックスできるようにしていきましょう。
夜勤をしている場合は、朝やお昼に置きかえてくださいね。
お風呂に入るときはぬるま湯に浸かる
何だか体がだるいと感じるときは、お風呂で35~38度くらいのぬるま湯に浸かるようにしてみてください。
お湯に浸かったときには体が軽くなって、筋肉や関節に負担がかからなくなることで体をほぐしてくれるようになるんです。
筋肉痛や関節の痛みがある場合も、お湯の中では動かしやすくなることがあります。
ぬるめのお湯に浸かると、副交感神経が働き心が落ち着いてストレス解消にも繋がりますよ。
また、副交感神経には血管を広げる役割もあり、血の巡りが良くなって肩こりにも効果的でしょう。
日本人に好まれやすい38度以上のお湯は、交感神経が働きやすくなり、心や体が興奮した状態になりやすいです。
そうすると緊張感が高くなってしまい、リラックスをしたいときには逆効果ですので注意してくださいね。
不安や緊張が強いときは腹式呼吸を取り入れる
不安を感じたり、緊張が強かったりする日は、布団に入るときに「腹式呼吸」をする習慣をつけるといいかもしれません。
動悸がして胸のドキドキが止まらない、緊張で汗が止まらないといった辛い症状を抑える効果があります。
腹式呼吸のやり方
- 仰向けに寝て、目を閉じて体の力を抜く
- お腹を膨らませるイメージで、鼻からゆっくりと息を吸う
- 息を吸いきったら、そのまま2秒息を止める
- 首や喉に力が入らないようにして、口からゆっくりと息を吐く
- 最後まで息を吐ききったら、①へ戻る
最初は1分間、慣れてきたら3分間を目安にやってみてください。
体の中では、酸性とアルカリ性のバランスを調節して、二酸化炭素の量が一定になるように保たれています。
腹式呼吸をやりすぎると、このバランスが崩れて体の中にある酸素の働きが悪くなり、全身に栄養がいかなくなるのです。
たとえ1分間もたなくても、心地いいと思えたらリラックス効果は十分にありますよ。
嫌なことが頭をよぎって不安なときは瞑想をしてみる
寝ようと思ったときに、ふいに心配事や悩んでいることが頭をよぎるときがありませんか?
そんなときに「瞑想」を行うと、心が落ち着いて眠りやすくなるのでおすすめです。
瞑想のやり方
- 仰向けになり目を閉じて、足を肩幅に開く
- 手のひらを上に向けて、全身の力を抜く
- 先ほどお伝えした腹式呼吸を行い、何も考えずにリラックスする
- リラックスした状態になれば、体に意識を向ける
- 両手を頭の上まであげて、全身を伸ばす
- 腕を下ろして、膝を立てる
- そのまま余韻に浸りながら、ゆっくりと呼吸をする
座った状態での瞑想が一般的ですが、その方法では寝る準備をするために、体を動かすプロセスが入りますよね。
せっかく心を落ち着かせたのに目が覚めたり、また心配していることを思い出したりしては効果が減ってしまいます。
布団やベッドに横になって瞑想をすれば、そのまま眠りにつけるので、よければ試してみてください。
初めは意識をそらすのが難しいかもしれません。
次でご紹介する音楽を聞きながら瞑想をすると実践しやすくなります。
リラックス効果のある音楽を聞く
リラックスできる音楽の中に、「ヒーリング音楽」というものがあります。
病院でかかっているBGMをイメージされると、分かりやすいかもしれません。
オルゴール調だったり、小鳥のさえずりや波の音などの自然の音を組み合わせたものがあります。
ヒーリング音楽がもたらすリラックス効果について、注目されているのが「1/f(エフぶんのいち)ゆらぎ」というリズムです。
音楽を聞くときには、耳に入ってくる音を鼓膜の振動から感じています。
この鼓膜の振動を感じると、情報伝達をしている細胞からわずかな電気を流して脳に伝えているのです。
脳に伝えるときの電気信号の感覚が、1/fゆらぎと同じリズムになっているんです。
自然界の音にも1/fゆらぎの現象が見られ、体の電気信号と同じリズムであることから心地よく感じると考えられています。
リラックス効果のあるヒーリング音楽は、YouTubeにもたくさん上げられていますので、よかったら聞いてみてくださいね。
アプリを使ってストレス診断をする
直接リラックスに繋がる方法ではないのですが、スマホのカメラでストレス測定ができるアプリがあります。
ストレス測定をした結果に応じて、専門家の先生からアドバイスがもらえるので、リラックス方法を見つけられるかもしれません。
そのアプリが「ストレススキャン」です。
アプリでのストレス測定のやり方
- アプリをダウンロードして、性別と生年月日を入力する
- 指先をスマホのカメラレンズにあてる
- アプリの指示に従い2分間待つ
会員登録をしてから、2ステップで簡単に心拍数を読み取って、そのときのストレスの状態を測定できるのでおすすめです。
ストレスの状態を1~100までの数値で表示して、1に近いほどストレスがない状態、100に近いほどストレスがある状態になります。
アプリ内で、日常生活でのストレス解消に役立つ情報も見られるので、気になったらこちらからダウンロードしてみてください。

リラックス方法を試して改善しない時は病院で受診しよう

リラックスしても効果がいまいちだったり、改善しなかったりするときは、心療内科の受診をおすすめします。
自律神経のバランスが崩れているだけだと思っていたら、思わぬ病気が隠れていたなんてことがあるかもしれません。
症状によっては、医師に相談してカウンセリングや薬での治療が必要な場合もあります。
病院へ行って、治療を受けることが改善への近道になることもあるのでしょう。
おかしいなと思われたら自己判断しないで、病院に頼るのも手段のひとつです。
頑張りすぎたときはリラックスする時間を作ろう
毎日が忙しくなると、ついつい頑張りすぎてしまうことがありますよね。
リラックスできないほど頑張ることは、体調不良を起こす原因を作ったり、心のバランスを崩したりする結果につながります。
せっかく頑張っているのに、心や体に悪い影響が出ると、モチベーションも下がってしまうでしょう。
そうならないために、リラックスする時間を作って自律神経を整えていくことが大切です。
あなたに合った方法を見つけて、ストレスや生活習慣と上手く付き合い快適な毎日を過ごしてくださいね。